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泌尿器科専攻研修医

2016/11/22

I.一般目標(GIO)

 泌尿器科の基本的な知識と技能の修得を目指す。
 当センター泌尿器科は常に新しい情報を求め,国際的水準を意識して日々の診療を行っている。研修中も単に上級医から与えられる知識,技能に満足することなく,自ら問題点を明らかにし,日本,世界に対し情報を発信できる若手泌尿器科医を目指して活躍いただきたい。

II.行動目標(SBOs)

 本研修プログラムは将来泌尿器科専門医を標榜する医師のための初期研修プログラムであり,日本泌尿器科学会専門医の受験資格に必要な研修期間に加算される。

1.疾患の理解

以下に挙げる代表的な泌尿器科疾患について理解する。
前立腺肥大症,神経因性膀胱,尿失禁,尿道狭窄
尿路結石症,尿管狭窄,膀胱尿管逆流症
急性膀胱炎,急性腎盂腎炎,前立腺炎,精巣上体炎,尿道炎
複雑性尿路感染症
尿路結核
腎不全
腎細胞癌,尿路上皮癌,前立腺癌,精巣腫瘍,陰茎癌
腎損傷,膀胱損傷,尿道損傷
副腎疾患
停留精巣,尿道下裂など小児泌尿器科疾患
男性不妊症(勃起障害を含む)

2.診断学

 的確な問診および基本的泌尿器科診察法から得られた病歴,理学所見をもとに疾患を類推し診断に必要な検査を計画する。検査結果をもとに類縁疾患の鑑別を行い最終診断に至る訓練を反復して行う。以下に習得すべき検査法を挙げる。
尿検査
血液生化学検査
微生物検査
精液検査
超音波検査
泌尿器科X線検査(KUB,IVP,DIP,尿道造影,膀胱造影,逆行性腎盂造影)
CT
MRI
泌尿器科内視鏡検査(尿道膀胱ファイバースコープ,腎盂尿管ファイバースコープ)
排尿機能検査
腎生検
前立腺生検
泌尿器科内分泌検査法

3.治療

 最終診断に基づき指導医と相談しながら治療計画を立案,実践する。主に入院患者を対象とした手術療法が中心となるが,尿路性器癌に対する化学療法,放射線治療についても研修を行う。泌尿器科では高齢者を対象とする場合が多く,高齢者に多い心疾患,脳血管障害など合併症についても内科医,脳外科医,麻酔科医などと連携しながら管理を学ぶ。
 なお,血液透析などの血液浄化法,小児泌尿器科疾患についてはそれぞれ,腎臓内科,小児外科との協力体制の下,研修する。また,当センターだけでの研修では十分な症例数が経験できない場合やさらに専門的な研修を希望する場合には該当する施設での短期間の研修を認める。

4.症例報告,学会発表,学術論文作成

経験した症例を整理するために積極的に症例発表を行う。

5.泌尿器科週間スケジュール

 

 
8:00〜
午前
8:30〜
午後
症例検討会 病棟回診,透析 手 術
病棟回診 外 来 ESWL,検査,手術検討会
症例検討会 手 術 手 術
病棟回診 外 来 ESWL,検査
抄読会 病棟回診,透析 手 術

III.指導体制

上級医師が指導医として帯同しマンツーマンで指導し,必要に応じて指導責任者が助言する。

IV.加入すべき学会とその目的

日本泌尿器科学会:泌尿器科学会専門医取得
日本泌尿器内視鏡学会

V.特徴

 泌尿器科の歴史は19世紀末にドイツで膀胱鏡が開発され大きく変わりました。実はこの膀胱鏡こそ人体の中を覗く内視鏡のプロトタイプでした。泌尿器科の膀胱鏡から消化器内視鏡,気管支鏡などさまざまな領域の内視鏡が開発,実用化されました。最近の体腔鏡下手術に使う腹腔鏡や胸腔鏡は膀胱鏡を改良して作られました。
 泌尿器科医は尿路内視鏡を武器に,前立腺肥大症,尿路結石の泌尿器科2大疾患に対する手術を観血的な開腹術から内視鏡手術(前立腺肥大症に対するTURP,尿路結石に対する PNL,TULなど)に変えていきました。現在では,前立腺肥大症や尿路結石で開腹術を行うことはほとんどなくなりました。ここ10年,外科領域で多くの手術が開腹術から腹腔鏡手術へと移行してきましたが,これと同じ状況が30年前の泌尿器科ですでに起こっていました。
 泌尿器科は外科の一領域ですが,泌尿器科手術においては従来の観血的手術,いわゆる腹腔鏡手術,そして尿路内視鏡手術と3つの分野があります。どの領域も奥が深くやりがいがあります。近年の医療機器の進歩により今までは困難であったことが次々可能になってきています。
 手術のことばかり書いてきましたが,泌尿器科には内科的側面もあります。排尿障害(男性の前立腺肥大症,女性の過活動膀胱など),尿路性器癌に対する化学療法,男性不妊症,尿路感染症など手術以外にも重要な柱があります。
 ひとつでもふたつでも興味ある領域を見つけ研鑽を積んでいけば,オンリー1,ひょっとしてナンバー1の存在になれるかもしれません。
医療センター泌尿器科の現状
2005年の開院後の主な手術の件数を表に示します。地方の一病院としてはかなりの症例数と自負しています。当院のがんセンターとしての役割から癌に対する手術が多くを占めているのが特徴です。

主な手術の件数

 

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

根治的腎摘除術
  (うち体腔鏡下、体腔鏡補助下)
  (うち小切開手術)

16
5
9

10
4
5

15
10
4

17
15
2

21
17
2

腎癌に対する部分切除術

4

5

12

6

14

腎尿管全摘除術
  (うち体腔鏡下、体腔鏡補助下)

7
7

7
7

7
7

5
5

4
4

ドナー腎採取術 (後腹膜鏡補助下)

8

10

15

9

10

膀胱全摘除術

4

4

2

3

4

経尿道的膀胱腫瘍切除術

81

65

71

44

67

前立腺全摘除術

16

15

14

4

12

回腸導管作成

4

3

1

2

3

尿管皮膚瘻術

0

1

1

1

1

経尿道的前立腺切除術(TUR-P)

3

4

3

3

0

経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)

16

24

33

29

24

経皮的腎結石摘出手術(PNL)

2

2

1

1

4

経尿道的腎尿管結石摘出手術(TUL)

23

35

31

35

19

腎出血に対する内視鏡的止血術

 

 

2

 

 

 腎癌では,腎機能温存を目的とした腎部分切除術や腹腔鏡を併用した小切開手術など症例に応じて適切な手術方法を選択しています。

 浸潤性膀胱癌,前立腺癌に対する手術例も豊富です。前立腺癌は検診の普及につれて増加傾向にあります。癌の進行度と患者さんの状態を検討し,手術,放射線,内分泌療法を選択します。前立腺に限局した癌に対する全摘除術では腹腔鏡を併用した小切開手術も採用しています。

 前立腺肥大症,特発性腎出血など良性疾患に対しては積極的に尿路内視鏡手術を行っています。Ho-YAG レーザーによる肥大症手術,腎出血に対する内視鏡的止血術,間質性膀胱炎に対する膀胱水圧拡張術などもまとまった症例を経験することが可能です。

 その他,腎移植,小児泌尿器科手術,ブラッドアクセス手術なども研修可能です。
 高知医療センターには救命救急センターがあります。若いうちには救急の経験も大切だと思います。麻酔科も充実しています。麻酔の研修も大いに結構です。外科も高知県1の症例数があります。諸外国の泌尿器科医のようにまずは一般外科の研修をから入ってもかまいません。このように当院での専攻研修は泌尿器科専門医資格を取ることだけでなく,将来に役立つさまざまな技術の習得も可能です。
 

 泌尿器科は大きな医学全体の中ではほんの小さな領域です。でも,これはおもしろいということがきっと見つかります。医者になってよかった,泌尿器科医でよかったという一瞬にめぐりあうことがきっとあります。
 泌尿器科専門医を志すあなた,高知でわれわれと一緒にやりませんか。
 医療崩壊を食い止めるのはあなたです。

高知医療センター 泌尿器科 プログラム

1.プログラム責任者

小野憲昭(おの のりあき)   泌尿器科科長
  昭和60年岡山大学医学部卒業、 博士(医学)
  日本泌尿器科学会専門医・指導医
 

2.指導医名

小野憲昭
新 良治(あらた りょうじ)
 主任医長
 平成2年 山口大学医学部卒業、 博士(医学)
 日本泌尿器科学会専門医・指導医

神原 太樹(かんばら たいき)  医長
 平成16年 防衛医科大学校卒業
 日本泌尿器科学会専門医・指導医



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