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呼吸器外科専攻研修医 

2017/04/06

高知医療センター 呼吸器外科

1.診療科概要

当科は、呼吸器疾患を中心に外科的治療(手術)を主に行う科です。 高知県全域の患者さんを受け入れており、各地域の医院、病院の先生方と連携を保ちながら診療を行っております。

2.診療内容

 診療の中心になるのは肺癌ですが、自然気胸、縦隔腫瘍、膿胸、手掌多汗症、リンパ腫の生検(縦隔鏡や胸腔鏡下生検)、び慢性肺疾患の胸腔鏡下肺生検等の幅広い呼吸器外科手術を行っています。呼吸器内科と呼吸器外科は定期的な合同カンファレンスを行い、幅広い視点から患者さんの治療方針を決定しています。病気のみならず社会的背景も含めて全人的に把握し患者さんやご家族と相談の上、納得のいく治療を選択するようにしています。
 肺癌においては小さな肺癌に対してはなるべく肺機能を温存した縮小手術、低侵襲の胸腔鏡下手術などを行っています。かなり進んだ肺癌に対しても術前化学療法、術前放射線療法などを組み合わせて、拡大手術を行っています。成績のよい治療を選択することが望ましいですが、体力的な問題、経済的な問題、体質などの問題などで適応できない方もおられます。
 通常の肺癌切除、自然気胸、縦隔鏡検査にはクリニカルパスを導入し、標準的な医療を目指しています。肺癌の肺葉切除術では、順調に経過すれば、術後1週間から10日間で退院できるようになっています。
 肺癌術後の抗癌剤治療に関しても、最新の情報に基づき、効果を患者さんに説明した上で、患者さんが最も望まれる形での治療を選択させていただいています。
 当科のスタッフには、以下に示す通り各学会専門医・指導医が在籍し、呼吸器診療の専門医が診療を行っています。
週間スケジュール

 

 
午前 病棟
カンファレンス
(呼吸器外科)
外来・岡本
外来・徳永
外来・喜田
手術 外来・岡本
外来・徳永
外来・喜田
手術
午後 回診
病棟
気管支鏡
カンファレンス
(呼吸器内科・呼吸器外科合同)
外来・岡本
外来・喜田

抄読会
手術 外来・徳永
気管支鏡
手術

3.診療スタッフ

  • 専任スタッフ

岡本 卓
 平成7年卒
日本呼吸器外科学会指導医・評議員
呼吸器外科専門医合同委員会・呼吸器外科専門医
日本胸部外科学会認定医
日本外科学会認定医・外科専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医
日本がん治療認定医機構暫定教育医・がん治療認定医
日本臨床腫瘍学会暫定指導医
肺がんCT検診認定医師
臨床研修指導医
難病指定医
がん診療に携わる医師のための緩和ケア研修会修了

徳永 義昌
 平成18年卒
呼吸器外科専門医合同委員会・呼吸器外科専門医
日本外科学会・外科専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
肺がんCT検診認定医師
臨床研修指導医
難病指定医
がん診療に携わる医師のための緩和ケア研修会修了

喜田 裕介
 平成22年卒
日本外科学会・外科専門医
がん診療に携わる医師のための緩和ケア研修会修了
日本救急医学会JATECコース修了

4.呼吸器外科手術実績

手術実績

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014年 2015年 2016年

肺癌

48

57

62

57

50

70

64

63

69

82 105 102

転移性肺腫瘍

10

8

3

11

15

21

12

20

18

38 27 23

縦隔腫瘍

6

9

5

7

4

12

10

17

16

8 14 8

気胸

18

12

13

12

13

12

20

18

27

21 16 19

膿胸

10

10

3

3

3

3

2

2

0

3 6 5

外傷

4

0

1

0

2

3

7

1

6

1 1 6

その他

49

48

33

30

26

30

15

39

22

34 44 33

合計

145

144

120

120

113

151

130

160

158

187 213 196

肺がん手術例

5.呼吸器外科手術成績(2005〜2015)

短期成績

成績

その他

---肺癌---**

手術死亡率  0.14%(1/727)

院内死亡率  0.27%(2/727)

日本胸部外科学会による全国集計*では、肺癌切除患者の

手術死亡率 0.3%

院内死亡率 0.7%
と報告。

* Thoracic and cardiovascular surgery in Japan during 2014.
Annual report by The Japanese Association for Thoracic Surgery.
Committee for Scientific Affairs, The Japanese Association for Thoracic Surgery
Gen Thorac Cardiovasc Surg. 2016 Nov;64(11):665-697.
** 手術死亡率(術後30日以内の死亡)
院内死亡率(術後30日以降も含めた在院死亡)

長期成績

2005年3月〜2014年3月肺癌治療成績(5年生存率)

観察期間中央値 41ヶ月

病理病期

当院

全国集計*

IA

86.1%(271例)

86.8%(4978例)

IB

78.5%(121例)

73.9%(2552例)

IIA

66.4%(56例)

61.6%(941例)

IIB

49.0%(28例)

49.8%(848例)

IIIA

40.2%(51例)

40.9%(1804例)

IIIB

14.3%(7例)

27.8%(106例)

IV

35.7%(19例)

27.9%(434例)

*2004年肺癌外科切除例の全国集計に関する報告:肺癌登録合同委員会

日呼外会誌25巻1号頁107-123(2011年1月)より改編

 

文責 呼吸器外科科長 岡本 卓 2017年1月

 

6.高知医療センター 呼吸器外科 呼吸器外科専門医修練カリキュラム

一般目標
 国民の福祉に貢献するレベルの高い均質な呼吸器外科診療を実践できる次世代の専門医を養成するため,以下の4項目を到達目標として段階的に研修する.研修期間は卒後初期臨床研修ならびに外科専門医研修を含めて7年以上とする。

  1. 呼吸器外科専門医として適切な臨床判断能力と問題解決能力を習得する。
  2. 呼吸器外科手術を適切に実施できる能力を習得する。
  3. 医の倫理,医療安全に基づいた適切な態度と習慣を身に付ける。
  4. EBMに基づく生涯学習の方略を習得する。

到達目標1:呼吸器外科専門医として適切な臨床判断能力と問題解決能力を習得する。

(1)呼吸器疾患に必要な解剖・生理を理解する。

(2)呼吸器疾患の病因,病理病態,疫学に関する知識を習得する。
(3)呼吸器疾患に必要な診断法を習得し,手術適応の決定ができる。

  1. 胸部単純X線写真,CT,MRI,右心カテーテル検査、血管造影,FDG-PET等の画像診断ができる。
  2. 血液ガス分析、肺機能検査,肺シンチグラフィー等の結果を解釈できる。
  3. 気管支鏡,胸腔鏡,縦隔鏡検査等の内視鏡診断ができる。
  4. 組織学的診断を理解し,治療方針の決定ができる。

(4)呼吸器外科疾患に必要な検査法についてその選択,実施,評価ができる。

  1. 気管支鏡,胸腔鏡,縦隔鏡検査が実施でき,検査に伴う合併症に対処できる。
  2. リンパ節生検が実施でき,合併症に対処できる。
  3. 3. 胸腔穿刺,胸腔ドレナージが安全確実に施行できる。

(5)呼吸器外科疾患に必要な検査法についてその選択,実施,評価ができる。
 

  1. 気管内挿管,分離肺換気,人工呼吸器による呼吸管理ができる。
  2. 気管切開が安全確実に施行できる。
  3. 術前後の呼吸リハビリの実施,指導ができる。
  4. 術後合併症の予防・早期発見・対処を遅滞なく行うことができる。
  5. 再開胸の判断ができる。

到達目標2:下記に示す呼吸器外科手術を適切に実施できる能力を習得する。

(1)経験手術件数

  1. 術者として50例以上の手術経験を有する。
  2. 総ての呼吸器外科手術の助手症例が100例以上。
  3. 術者の経験50例以上のうち,開胸下手術30例以上,胸腔鏡下手術20例以上とする。

  開胸下手術・・・・・主たる手技を用手的に行う手術
  胸腔鏡下手術・・・・主たる手技を胸腔鏡下に行う手

(2)手術の分類

1. A群
最低必要数
縦隔リンパ節郭清を伴う肺葉切除又は肺摘除術20例以上*
単純肺葉切除術(肺摘除術)又は縦隔腫瘍摘出術又は胸腺摘除術10例以上*
自然気胸手術または肺嚢胞切除術5例以上*
肺部分切除術・腫瘍核出術5例以上*

2. B群
気管・気管支形成術を伴う肺切除術
全体で5例以上
但し、2項目以上を必要とする
骨性胸郭,横隔膜,心嚢,大血管切除を伴う手術
胸膜肺摘除術
肺区域切除術
膿胸に対する手術(開窓術・胸郭成形術を含む)

3. C群
(A,B群と同じ手術を含むことができる。ただし、A,B群の申請に使用した症例はC群にカウントすることはできない。) 5例以上*
*印は胸腔鏡下手術を含んでよい。

(3)基幹施設ならびに関連施設における修練期間中,3カ月以上の心臓血管外科修練プログラムを経験する。
目的:心肺循環,体外循環の理解,血管吻合技術習得等

到達目標3:医の倫理,医療安全に基づいた適切な態度と習慣を身に付ける。

(1)指導医とともに協調によるグループ診療を実践することができる。
(2)患者とその関係者に対して適切なインフォームドコンセントを得ることができる。
(3)医療安全などに関する研修を受けていること(2回以上).本院では医療安全に関する全体研修を年間6回以上行っている。

到達目標4:EBMに基づく生涯学習の方略を習得する。

(1)呼吸器外科関連の学術集会に出席し,研究発表や症例報告を行う。

  1. 全国規模の学会で5回以上の筆頭発表を行う。少なくとも1回は日本呼吸器外科学会総会または日本胸部外科学会定期学術集会で発表するものとする。
  2. 日本呼吸器外科学会総会または日本胸部外科学会定期学術総会に計5回以上参加する。
  3. 日本呼吸器外科学会呼吸器外科セミナー,あるいは日本胸部外科学会Postgraduate Course(旧卒後教育セミナー)に計2回以上参加する。
  4. 日本呼吸器外科学会の認める全国あるいは地方開催の胸腔鏡セミナーないし講習会に2回以上参加する。

(2)症例報告や研究論文の執筆能力を養う。
査読制のある全国誌以上で3編以上(内筆頭論文1編以上)の論文・著書を執筆する。

具体的なタイムスケジュール

(卒後3年目)
医師免許取得後すぐに日本外科学会に入会し外科専門医修練開始登録。呼吸器外科学会、胸部外科学会にできるだけ早く入会。卒後 3 年目は高知医療センター呼吸器外科の一員となり、呼吸器外科の修練を開始する.外科専門医の取得のために診療科間をローテートし手術の助手としての手技を習得し、消化管・肝胆膵外科( 50 例)、心臓血管外科( 10 例)、末梢血管( 10 例)、乳腺内分泌外科( 20 例)、小児外科( 10 例)呼吸器外科( 10 例)、鏡視下手術( 10 例)、外傷( 10 例)を含む 350 例の 外科専門医資格取得に必要な手術症例のうち不足している症例を経験する。

(卒後4年目)
高知医療センターで専修医ないし副医長、あるいは関連認定施設の専修医あるいは医員として研修・研究を行う.外科専門医資格取得に必要な手術手技を研修し症例数を増やす。経験豊富な各種外科指導医の元で術者として腹腔鏡下胆嚢摘出術、ペースメーカー移植、簡単な血管バイパス手術、開胸・鏡視下肺部分切除、単純肺葉切除、単純乳房切除などを経験する.術前・術後管理が一人で行う能力を得る。

(卒後5年目)
高知医療センターで専修医ないし副医長、あるいは関連認定施設の専修医あるいは医員として研修を行なう.経験豊富な各種外科指導医・専門医の指導で術者として各臓器の定型的手術が一人でできるよう能力を獲得する.卒後 5 年以内に外科専門医資格取得必要症例数の 350 例のとりまとめが可能となる.卒後 5 年終了時に外科専門医取得を目指す。学会発表や症例報告の誌上発表の方法を身につける。

(卒後6年目)
高知医療センターで専修医ないし副医長、あるいは関連認定施設の専修医あるいは医員として研修を行い、かつ外科専門医として後進の指導にあたる.指導医の元で術者として拡大手術など非定型的手術が一人でできるように修練を行う。

(卒後7年目)以降
高知医療センターで専修医ないし副医長、あるいは関連認定施設の専修医あるいは医員として研修を行い、かつ外科専門医として後進の指導にあたる。



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