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高知医療センター産科

2017/11/07

高知医療センター産科

1.診療概要

 高知医療センター産科は一般産科診療とともに、高知県における周産期医療の基幹病院として他の医療機関と連携しながらハイリスク胎児、妊産婦の管理を取り扱っています。県下の産科医療施設から外来紹介された患者様の診療を行なうとともに、3次医療施設として緊急母体搬送に対しても24時間対応し、リスクの高い児を出産する危険性のある妊産婦さんや様々な合併症をもつ妊産婦さんの胎児および母体の集中的な妊娠・分娩管理を行なっています。

2.施設概要

産科外来:4階
一般産科外来
ハイリスク妊娠外来:様々な産科異常や合併症を有する妊娠管理に対応します。
胎児超音波外来(毎週(月)午前と(木)午後):胎児に異常が疑われた場合、専門医師が精密な超音波検査を行ないます。先天性心疾患や脳疾患、消化器、泌尿器疾患が疑われる場合は、小児循環器専門医、脳外科医、小児外科医と共同で診療にあたります。

産科病棟:4階(すこやかB)
 母体胎児集中治療管理室(MFICU)3室
 LDR3室、分娩室1室
 個室 14室
 4人床室 4室

3.主な対象疾患

正常妊娠・分娩  
主に母体管理を要する疾患 前置胎盤、胎盤早期剥離、妊娠高圧症候群、母体合併症、産褥出血など、その他ハイリスク妊娠
主に母体・胎児管理を要する疾患 切迫流産、切迫早産、前期破水、血液型不適合妊娠、子宮内胎児発育遅延、妊娠高血圧症、多胎妊娠(双胎間輸血症候群、双胎1児子宮内死亡を含む)、羊水過多、羊水過少など
胎児疾患 心臓奇形、消化管閉塞、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、腫瘍、水腎症、水頭症など

4.診療内容

総分娩件数は開院以後増加し続け、2011年には年間700件を超えました。しかし、そのため病床が上手く稼働せず母体搬送の受け入れができない状況となってしまいました。当院本来の役割を果たすため、このホームページ上で分娩の受け入れ制限を皆様にお知らせした次第です。その結果2012年には分娩数の増加は抑制されましたが、ハイリスク妊娠数、母体搬送受け入れ件数は増加しました。しかしながら、当院が分娩受け入れ制限を行ったために、妊婦さんを惑わせ、近隣の病院様にご負担をおかけすることになったので、現在では条件付き(「高知医療センターを受診される妊婦さんとご家族の皆様へ」をご参照ください)でローリスク妊婦さんの受け入れも再開しています。
当院で扱っているハイリスク妊娠は、切迫早産、前期破水、多胎妊娠、子宮内胎児発育遅延、前置胎盤、胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎児機能不全、高齢妊娠などです。胎児疾患では横隔膜ヘルニア(重症であれば県外に紹介の可能性)、消化管閉塞などの小児外科疾患、胎児心奇形など小児循環器疾患、水頭症、二分脊椎などの脳外科疾患を取扱い、超音波検査や胎児MRI検査、羊水染色体検査などを行い、新生児科、小児循環器科、小児外科、脳神経外科などの専門科と常に協議しながら診断、管理方針を決定しています。
分娩はLDRで行い助産師、産科医が立ち会います。必要があれば新生児科医の立ち会いもお願いしています。ご家族の立ち合い分娩は可能ですが可能ならば両親学級受講をお勧めします。産後は母児同室で母乳哺育を推奨しています。退院は初産婦では産後5日目、経産婦は4日目、帝王切開では術後5日目が原則です。なお、帝王切開術後の分娩は帝王切開とし経腟分娩は行っていません。また、双胎妊娠では児の胎位、初産・経産の別により個々の患者さんで分娩方法を決定致します。


分娩件数と帝王切開件数の推移 多胎妊娠はハイリスク妊娠です

高齢妊娠、特に40歳以上はハイリスク妊娠です 母体搬送受け入れ

5.妊婦健診について

妊娠初期で、母子手帳を交付してもらった後
*23週まで3〜4週毎
*24週〜35週まで2週毎
*36週から毎週の受診
健診ごとの尿検査、血圧測定、体重測定、超音波検査に加えて

初期検査(8〜12週)では
ABO血液型、Rh血液型、赤血球不規則抗体、梅毒検査、HBs抗原、HCV抗体、HIV抗体、HTLV-I抗体、風疹ウイルス抗体価、サイトメガロウイルス抗体、トキソプラズマ抗体、末梢血一般検査、血糖検査、子宮頚部細胞診、細菌性膣症検査

中期検査
クラミジア抗原検査(20〜23週)、子宮頸管長測定
末梢血一般検査、50gブドウ糖負荷テスト(24〜27週)

後期検査
B群溶血性連鎖球菌検査(34〜35週)
末梢血一般検査(36週〜)、肝・腎機能・凝固系検査、ノンストレステスト(36週〜)

の検査を行っています。
 原則として妊婦さんの診療は自費です。現在多くの検査費用が公費でカバーされるようになりました。しかし、その規定額より費用が上回った場合は自費で診療費が請求されますのであらかじめ、ご了承ください。

6.高知県の母体搬送システムについて(高知県母体新生児搬送マニュアルより)

 一般の産科医療機関で健診を受けていても重い合併症を持つ妊婦さんや異常分娩、新生児疾患などの発症が予想される場合、当院(総合周産期母子医療センターに指定)や高知大学医学部附属病院など周産期高次医療機関への転院が必要になる場合があります。また、産婦人科を未受診の妊婦さんが飛び込み出産をするなど危険な分娩の取り扱いが増えていることから、高知県では平成18年12月から、母体および新生児の医療機関ごとの受け入れ可能情報を公開した「高知県周産期医療情報システム」の運用を開始し、適切かつ迅速な医療が提供出来るよう取り計らっています。


1.妊婦さんが病院外で救急医療が必要になった場合の対応


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(1)かかりつけ医がいる場合(図1)
まず、かかりつけ医に連絡を取り、指示に従って下さい。


(2)かかりつけ医がいない、またはかかりつけ医の受診が困難な場合(図2、3)

高知救急医療情報センターに問い合わせし、受信可能な医療機関の指示を受け受診して下さい。救急車利用の場合は、連絡を受けた救急隊がこうち医療ネットまたは高知救急医療情報センターから医療機関情報を把握し、受け入れ可能な医療機関に連絡を取り搬送します。


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高知県周産期医療情報センター専用電話 088-825-1299
 

2.医療機関からの母体搬送システム

高知県周産期医療情報システムの空床情報を参考に受け入れ可能な病院に連絡後、搬送します(図4)。全ての搬送先病院が満床の場合は当院が搬送先をコーディネートします(図5)。


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7.胎児超音波スクリーニング検査について

超音波スクリーニング検査とは

【なぜ超音波検査をするのか?】
 人間が生き物である以上、妊娠の異常や胎児の異常はある一定の確率で全ての妊婦さんに起こる可能性があります。程度は様々ですが、100人に4-5人の胎児は何らかの異常を持って産まれてくると言われています。
 超音波検査では胎児や胎盤などの形や働きに異常があるかどうかをチェックし、異常があるのならば対処方法を考え、全ての妊婦さんが安心して分娩を迎えることが出来ることを目的としています。
【どの様なことをするのか?】
(1)通常妊婦健診時
 妊娠経過中に胎児発育(大きさ)が順調であるか、羊水の量や胎盤や臍帯に異常がないかを、毎回の妊婦健診の度にチェックをしていきます。一度に全てのチェックを行うことは難しいため数回に分けて行うこともあります。日本では慣習的に妊婦健診毎に超音波検査が行われてきましたが、限られた外来時間の中で毎回超音波検査を行うことは効率が良くありません。また毎回超音波検査を行ったから児の予後が良くなることもありません。そこで最近では妊婦健診の度に超音波検査行わないこともあります。その代わり、以下に示すように妊娠期間中により細かく専門的な超音波検査を行うようになってきています。

(2)妊娠初期スクリーニング
 妊娠11週0日〜13週6日(胎児の大きさ:頭殿長CRLで45〜84mm)の間に施行します。この時期の胎児評価を行うことにより、胎児の染色体異常(特にダウン症に代表されるトリソミーなど)や先天異常をある程度スクリーニングすることが出来ると言われています。
 妊婦さんの年齢が高くなればなるほど染色体異常は増加すると言われています。例えば、特に病歴のない20歳の妊婦の場合、妊娠40週でダウン症の児を出生する確率はおよそ1/1500と言われています。ところが年齢が40歳になるとおよそ1/100にまでダウン症の確率は上昇すると言われています。それでも染色体異常のない児の方が多いのですが、当事者である妊婦さんにとっては重大な悩みとなることが予想されます。安心を得るためには確定診断として染色体の検査(胎盤組織である絨毛採取、または羊水穿刺による羊水採取)が必要になりますが、これはいずれも針を母体に刺す必要があり、母体にとって侵襲があるばかりか、出血や流産など胎児へ影響をおよぼす原因となる事があります。また費用も12万〜15万円と高額です。(※絨毛検査は11週から施行可能であり、早期に染色体異常の結果を知ることが出来る検査方法ですが、技術と経験が必要な検査であり当院では行うことが出来ません。施行の場合は県外へ行く必要があります)。
 少しでもそのような侵襲的な手技を減らそうと研究されてきたのが妊娠初期超音波スクリーニングです。ダウン症や染色体異常の子供達には共通して鼻の骨が見えにくかったり、胎児心拍が早かったり、胎児血流が通常と異なるパターンであることが多くの研究から分かって来ました。そこで母体年齢や超音波検査での胎児鼻骨、心臓の弁逆流(三尖弁逆流)、静脈管逆流などを調べることによりダウン症であればその80-90%を拾い上げることが出来るようになったと言われています。これは今まで日本で行われてきた血清マーカであるトリプルマーカーやクワトロマーカー(50-70%)よりも高い精度です。また、検査可能な週数も4週間以上早くなるというメリットがあります(血清マーカーは15週以降の検査)。
 しかし、どんなに頑張っても染色体異常や先天異常をゼロにすることはできません。また、超音波検査の結果から染色体異常の可能性が高いという結果が出る場合も残念ですが起こり得ます。その場合大事なのが、「この児をどう見守っていくか」ということをあらかじめご夫婦で十分に話し合っておくということです。検査がどの様な結果であれ育てていくのはご夫婦であり、お父さんお母さんの気持ちが一つであれば児にどの様な困難が合ったとしても乗り越えていけると思います。そう言う意味で超音波検査の説明や、検査施行時、検査結果をお伝えするときには出来るだけご夫婦で来院いただくことをお願いいたします。ご夫婦の出した結論を医療スタッフはで全力でバックアップさせていただきます。
 正しい評価を行うためにはFMF(Fetal Medicine Foundation:世界胎児医療機構)により定められた理論的な教育を受けた検者によって厳密な基準に従って正しく検査が行われる必要があります。当院には技術認定を持った医師が1名おり、その医師が検査を施行します。その結果をFMFリスクアセスメントソフトを用いて評価します。技術認定された医師以外が施行してはならない検査ではありませんが、その結果を評価はすることは出来ません(誤った測定方法や結果ではお母さんと赤ちゃんに不利益をもたらす可能性があります)。

(3)中期・後期スクリーニング
 中期検査は20週前後で、後期検査は30週前後で施行します。
 赤ちゃんのそれぞれのパーツ(頭部、顔面、頚部、胸部、腹部、骨盤、四肢、脊椎、臍帯、胎盤など)を一通りチェックし異常が無いかを検索します。特に心臓は先天異常の多い臓器であり、児の予後にも大きく関わる臓器です。何らかの異常がある場合にはさらに時間をもうけ血液の流れを評価し、出生後問題になることが無いかどうかを小児循環器医とともに評価し、治療方針を検討します。理想としては全ての妊婦さんに中期検査、後期検査両方の受診を勧めますが、検者の数と時間に限りがありハイリスクと思われる方、希望のある方を中心に検査を行っているのが現状です。今後より検査機会の確保に努めていきたいと思います。

【知っておいていただきたいこと】
 超音波検査では近年の技術の進歩により、胎児のかなりの事が分かるようになってきました。しかし、万能な検査ではなく、超音波検査で見つからなかった異常が出生後に分かることもあります。また逆に、超音波検査で異常が疑われていても出生後何も異常がないこともあります。
 超音波検査で異常が疑われると、お母さんや家族は不安を抱えたまま妊娠経過を過ごさなければなりません。言いかえると、超音波検査をしたことで余計な不安を抱える可能性もあることになります。
 つまり、超音波検査とは「知る必要がある」情報はもちろんのこと、「知る必要がない」情報まで分かってしまう可能性のある検査といえます。

【得られた情報は誰のものか?】
 基本的には検査で分かった情報はお母さんと赤ちゃんのものであり、妊娠の継続にかかわるような事や、母児の生命にかかわるような大事な情報は担当医から説明をさせていただきます。しかし、中には「言って欲しくなかったのに」という情報も含まれていることがあります(赤ちゃんの性別だったり、命にはかかわらない小さな異常だったり)。お伝えするべき情報かどうかはある程度担当医の判断に任せていただきたいと思いますが、そういった情報を妊婦さん自身が知りたいと思っているかどうかは検査をする前に確認しておく必要があります。
 一度決めた内容を途中で変更することはいつでも可能です。また分からないことがありましたら担当医や看護師にご相談ください。確認が出来ない場合は担当医の判断で、検査で分かった情報についてお伝えするかどうか決めさせていただきたいと思います。

8.出生前検査について

9.医師紹介

林 和俊(総合周産期母子医療センター長兼産科長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 産婦人科指導医(日本産科婦人科学会)
 母体胎児暫定指導医(日本周産期新生児医学会)
 周産期(母体・胎児)専門医(日本周産期新生児医学会)
 新生児蘇生法「専門」インストラクター(日本周産期新生児医学会)
 母体保護法指定医
 女性ヘルスケア暫定指導医(日本女性医学会)

南 晋(母性診療部長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 産婦人科指導医(日本産科婦人科学会)
 母体保護法指定医
 生殖医療専門医(日本生殖医学会)

小松淳子(生殖医療科長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 新生児蘇生法「専門」インストラクター(日本周産期新生児医学会)
 母体保護法指定医
 生殖医療専門医(日本生殖医学会)

山本寄人(婦人科長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 産婦人科指導医(日本産科婦人科学会)
 母体保護法指定医
 日本がん治療認定医
 がん検診認定医(日本がん検診診断学会)
 新生児蘇生法「専門」インストラクター(日本周産期新生児医学会)

永井立平(産科医長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 妊娠初期スクリーニング認定医(Fetal Medical Foundation)
 新生児蘇生法「専門」インストラクター(日本周産期新生児医学会)
 周産期(母体・胎児)専門医(日本周産期新生児医学会)
 母体保護法指定医
 超音波専門医(日本超音波医学会)

國見祐輔(婦人科副医長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 日本がん治療認定医

上野晃子(産科副医長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 母体保護法指定医
 妊娠初期スクリーニング認定医(Fetal Medical Foundation:NT計測)
 思春期保健相談士(日本家族計画協会認定)
 女性のヘルスケアアドバイザー
 女性ヘルスケア専門医(日本女性医学学会)
 周産期(母体・胎児)専門医(日本周産期新生児医学会)

脇川晃子(産科副医長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)

山本槙平(産科副医長)
 産婦人科専門医(日本産科婦人科学会)
 女性のヘルスケアアドバイザー

10.当科での妊婦健診や分娩を希望される妊産婦の皆様へ

 当院は、紹介型病院となっておりますので、地域の医療機関からの紹介状をご持参下さい。紹介状が無くとも受診は可能ですが、初診料が自費となります。
 紹介状の有無に関わらず、妊娠や出産に不安のある方、以前の妊娠出産あるいは胎児や新生児に異常があった方、流産を繰り返す方、合併症をお持ちのかたなど、ハイリスク妊娠の可能性のある方はぜひご相談下さい。他の医療機関での診断や治療方針に関するセカンド・オピニオンを希望の方にも対応しています。



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