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医療事故等の包括的公表(H23.10.1〜H24.3.31)及び個別公表について

2013/06/13

高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故等の包括的公表について

 高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故公表基準(平成19年1月1日制定)に基づき、平成23年10月1日から平成24年3月31日までの間に高知医療センターで発生した医療事故について、次のとおり包括して公表します。
 なお、公表基準は、平成24年2月26日付けで改正を行いましたので、同日以後の医療事故については、当該改正後の公表基準(以下「新基準」という。)を適用して公表します。
 医療事故に係る事例は、医療安全対策を進める上で貴重なデータであるとともに、再発防止に向けての第一歩であることから、職員には積極的に報告するよう指導しています。
 医療事故の再発防止に向けて、医療安全管理センターでは、職員から報告されたすべての事例について分類・分析するとともに、医療安全管理委員会による事例の評価と再発防止策の検討を経て、対応策等を職員に周知しています。
 また、毎月1回の全職員を対象とした医療安全管理委員会主催の医療安全についての研修会や、入院フロアにおける医師・看護師等によるカンファレンスの開催など、職員間の情報の共有と安全対策に取り組んでいます。

(1)レベル別医療事故の件数(平成23年10月1日〜平成24年2月25日)

 

レベル区分 患者さんへの影響 件数 (構成比%) (参考)前年度同期件数
1

身体には影響なかった場合

666 (76.82) 797
2 検査や処置の必要性が生じた場合 195 (22.49) 221
3 予定してなかった処置、治療や入院日数の増加が必要になった場合 6 (0.69) 8
4 高度の障害が発生した場合(影響が重篤で長期にわたる)、また、死期を早めた場合 0 (-) 1
5 死亡した場合 0 (-) 0
合計 867 (100%) 1,027

※今年度下半期の総件数 (1) 867件+(2) 165件=1,032件

(1)の2 概要及び改善策

 

種類 概要(代表的な事例) 改善策(再度起こさないための方策)
内服・外用
201件
(23.2%)
不十分な自己管理
  • 在宅へ向けた個々の患者に応じた自己管理の指導
  • 医薬品業務手順書、看護業務マニュアルの改訂(高リスク薬剤、麻薬のWチェックの義務付け)
  • 患者さんに対する服薬指導
  • 服薬管理アセスメントシートの活用
  • 患者認証業務の徹底、指差し呼称の実施と周知院内で起こった警鐘的なインシデント事例についての情報共有
与薬忘れ
量の間違い
転倒・転落
180件(20.8%)
バランスを崩す
  • 職員への転倒防止対策の教育
  • 転倒・転落リスクについて患者さん、ご家族、職員間での情報共有と連携の強化
  • 意図的な療養環境の整備
  • 患者さんの排尿間隔を把握した排尿誘導・介助
  • スリッパではなく靴の使用をすすめる。
  • 転倒・転落防止用具の配置(衝撃吸収マット等)
自分でやろうとする
(トイレに行こうとした。ベッドから降りようとした。)
運動機能障害・筋力低下
手術・処置
167件(19.3%)
ドレーン・チューブの自己抜去
  • 尿道カテーテル抜去の推進
  • 各勤務での固定確認(特に、体位変換時における固定位置及び固定テープの状態を注意深く確認)
  • 複数人による気管内チューブ固定の徹底
  • 患者さんの状況アセスメントと適切な対応
ドレーン・チューブの自然抜去
注射
158件(18.2%)
点滴の自己抜去
  • 医薬品業務手順書、看護業務マニュアルの周知
  • 患者さんの状況アセスメントと適切な対応
  • 指差し呼称の実施と周知
  • 可能な限り早期に持続点滴を抜去
  • 患者さん個人のハサミ類の管理のアセスメント
  • 院内で起こった警鐘的なインシデント事例についての情報共有
  • 輸液血管外漏出マニュアルの作成及び研修会実施
ライン破損・切断
量の間違い
検査
45件
(5.2%)
検査忘れ
  • 勤務開始時及び終了時における検査の指示の確認
  • リストバンドと検体スピッツ認証ラベルでの認証の徹底
  • 患者呼称・リストバンドによる患者認証の徹底
  • エアシューターの適切な取扱いの徹底
検体破損
検査条件不適
機器・器具
8件
(0.9%)
見落とし・判断間違い
  • 取扱時の指差し呼称確認の徹底
  • 機種変更に伴う取扱職員への周知徹底
取り扱い間違い
その他
108件
(12.5%)
損傷
  • 皮膚排泄ケア認定看護師と情報共有し、ラウンドの実施
  • 適切な剥離剤の使用

(2)レベル別医療事故の件数(平成24年2月26日〜平成24年3月31日)

 

レベル区分 傷害の継続性 傷害の程度 患者さんへの影響 件数(件) (構成比%)
1 なし
  • 身体には影響がなかった場合
93 (56.36)
2 一過性 軽度
  • 観察の強化が必要となったが、処置や治療は要しなかった場合
43 (26.06)
3a 中等度
  • 簡単な処置や治療を要した場合
29 (17.58)
3b 高度
  • 濃厚な処置や治療を要した場合
0 (-)
4a 永続的 軽度〜中等度
  • 永続的な障害や後遺症が残ったが、有意な機能障害や美容上の問題は伴わない場合
0 (-)
4b 中等度〜高度
  • 永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害や美容上の問題を伴う場合
0 (-)
5 死亡
  • 死亡した場合
0 (1)
合    計 165 (100

(2)の2 概要及び改善策

 

種類 概要(代表的な事例) 改善策(再度起こさないための方策)
療養上の世話
66件
(40%)
転倒
  • 転倒・転落リスクについて患者さん、ご家族、職員間での情報共有と連携の強化
  • 患者さんに対する服薬指導
  • 新システムの給食に関する運用の情報共有
自己管理薬取違え摂取
給食の内容違い
薬剤
40件(24.2%)
無投薬
  • 医薬品業務手順書及び看護業務マニュアルの周知
  • 投薬時の確認方法の統一と徹底
過剰投与
過少投与
ドレーン・チューブ
36件(21.8%)
ドレーン・チューブの自己抜去
  • 各勤務での固定確認(特に体位変換時における固定位置及び固定テープの状態を注意深く確認)
  • 患者さんの状況アセスメントと適切な対応
ドレーン・チューブの接続外れ
医療機器等
7件(4.2%)
使用前の点検・管理ミス
  • 取扱時の指差し呼称の実施と周知
  • 院内で起こった警鐘的なインシデント事例についての情報共有
破損
検査
6件
(3.6%)
検査忘れ
  • 勤務開始時及び終了時における検査の指示の確認
  • エアシューターの適切な取扱いの徹底
検体破損
検査条件不適
治療・処置
2件
(1.2%)
見落とし・判断間違い
  • 取扱時の指差し呼称確認の徹底
  • 血糖測定器機種の変更に伴う、取扱職員への周知徹底
取扱間違い
輸血
1件
(0.6%)
その他
  • 輸血に関する業務マニュアルの周知
その他
7件
(4.2%)
褥瘡ほか
  • 皮膚排泄ケア認定看護師と情報共有し、ラウンド実施
  • 適切な剥離剤の使用

医療事故の個別公表

手術時の全身麻酔下における注射薬の誤投与について

<概要>
手術時の全身麻酔下における注射薬の誤投与

  1. 1患者県内在住の女性
  2. 2経過
    (1)平成24年6月11日 鼓室形成術目的で入院
    (2)平成24年6月12日 手術施行麻酔導入後、40/分未満の徐脈及び血圧70台になり始めたため、アトロピンを使用するところ、誤ってアドレナリンを1mg投与
    (3)直後に150/分を超える頻拍発作が見られたため、直ちに循環器内科医師が診察し、心エコー・冠動脈造影検査を実施
    (4)院内ICUへ移動
    (5)平成24年6月13日 一般フロアへ移動
    (6)平成24年6月15日 退院
  3. 3原因
    麻酔セットに見分けの付きにくいアトロピンとアドレナリンが並んで配置されていたため。
  4. 4再発防止策
    (1)麻酔セットのアトロピンとアドレナリンを離して配置(注射薬の配置の変更)する。
    (2)使用頻度の少ないアドレナリンをビニール袋に入れることにより、使用までにひと手間加え、容易に判別できるようにする。
    (3)指さし呼称を徹底する。

(旧)高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故等公表基準

1.目的

 高知医療センターで発生した医療事故の内容や原因、改善策等を自ら公表することにより、病院運営ならびに医療の透明性を高め、県民・市民からの医療に対する信頼と医療の安全管理に資することを目的とする。

2.用語の定義

医療事故等
 「医療事故等」とは、医療にかかわる場所で医療の全過程において発生したすべての人身事故を抱含する。医療事故には、患者さんだけでなく、職員が被害者の場合もある。
 また、患者さんには実施されたが、結果として患者さんに被害がなく、また、その後の観察も不要であった場合(いわゆる「インシデント」)の事例についても含む。
 「医療過誤」とは、医療の過程において医療従事者が当然払うべき業務上の注意義務を怠るなど、明らかに誤った医療行為又は管理上の過失に起因して、患者さんに障害を及ぼした医療事故をいう。

3.医療事故等の患者さんへの影響レベル

医療事故等の発生により生じた影響の大きさに応じて、そのレベルを以下のとおり設定する。
 

レベル 患者さんへの影響
レベル1
  • 身体には影響がなかった場合
レベル2
  • 検査や処置の必要性が生じた場合
レベル3
  • 予定してなかった処置、治療や入院日数の増加が必要になった場合
レベル4
  • 高度の障害が発生した場合(影響が重篤で長期にわたる)、また死期を早めた場合
レベル5
  • 死亡した場合

 

4.公表する医療事故の基準

 

次のいずれかに該当する医療事故等が発生した場合、これを公表する。

  1. すべての事例について、包括的に公表する。
  2. 上記のうち医療事故等レベル4〜5に相当する過失(医療過誤)、又は過失の疑いのある医療事故は、個別に公表する。
  3. 上記(1)の場合であっても、社会的影響を考慮のうえ、病院長が必要と認める場合については個別に公表する。

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5.公表の内容

公表する内容は、原則として次の項目とする。

  1. 包括的公表ア 事故の件数イ 概要ウ 改善策エ その他、必要と思われる事項
  2. 個別公表
    ア 事故の概要(事故発生日時、場所、状況、原因)
    イ 当該関係者の情報
    ウ 今後の対策と改善策
    エ その他、必要と思われる事項

 

6.公表の手順

公表に際しては、病院長が事前に公表事項等について企業長と協議し、次により行う。
(1)包括的公表は、年2回、ホームページ上に掲載する。
(2)個別公表は、原則として医療事故発生後、病院長が速やかに行う。

7.患者さん及びご家族等への配慮

  1. 個別公表に当たっては、原則として、事前に患者さん及びご家族等に十分説明を行い、同意を得たうえで行う。ただし、公表について患者さん及びご家族の同意が得られない場合においても、自治体病院として社会的な説明責任を果たすため、簡易な内容で公表するものとする。
  2. 公表する内容から、患者さんやご家族が特定、識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行う。

8.警察への届出

患者さんが医療事故により死亡した場合で、過失又は過失の疑いのある事故については、事前にそのご家族等に説明を行い、病院長が速やかに所轄警察署に届出を行う。


附則
この基準は、平成19年1月1日から適用する。

(新)高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故公表基準

1.目的

 高知医療センターで発生した医療事故の内容や原因、改善策等を自ら公表することにより、病院運営ならびに医療の透明性を高め、県民・市民からの医療に対する信頼と医療の安全管理に資することを目的とする。

2.用語の定義

 「医療事故」とは、過失の有無を問わず、医療にかかわる場所で医療の全過程において発生したすべての人身事故をいう。医療事故には、患者さんだけでなく、職員が被害者の場合もある。
 また、患者さんには実施されたが、結果として患者さんに被害がなく、また、その後の観察も不要であった場合を含む。
 「医療過誤」とは、医療の過程において医療従事者が当然払うべき業務上の注意義務を怠るなど、明らかに誤った医療行為又は管理上の過失に起因して発生した医療事故をいう。

3.医療事故の患者さんへの影響レベル

医療事故の発生により生じた影響の大きさに応じて、そのレベルを以下のとおり設定する。
 

レベル 傷害の
継続性
傷害の
程度
患 者 さ ん へ の 影 響
1 なし
  • 身体には影響がなかった場合
一過性 軽度
  • 観察の強化が必要となったが、処置や治療は要しなかった場合
3a 中等度
  • 簡単な処置や治療を要した場合
3b 高度
  • 濃厚な処置や治療を要した場合
4a 永続的 軽度〜中等度
  • 永続的な障害や後遺症が残ったが、有意な機能障害や美容上の問題は伴わない場合
4b 中等度 〜高度
  • 永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害や美容上の問題を伴う場合
5 死亡
  • 死亡した場合

4.公表する医療事故の基準

次のいずれかに該当する医療事故が発生した場合、これを公表する。

  1. すべての事例について、包括的に公表する。
  2. 上記のうち、医療過誤又は過失の疑いのある医療事故により、患者さんが死亡した事例、傷害の程度が高度である事例及び傷害の程度は中等度で傷害の継続性が永続的な事例については、個別に公表する。
  3. 上記(1)の場合であっても、社会的影響を考慮のうえ、病院長が必要と認める場合については個別に公表する。

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5.公表の内容

公表する内容は、原則として次の項目とする。

  1. 包括的公表ア 事故の件数イ 代表的な事例の概要ウ 改善策エ その他、必要と思われる事項
  2. 個別公表
    ア 事故の概要(事故発生日時、場所、状況、原因)
    イ 当該関係者の情報
    ウ 今後の対策と改善策
    エ その他、必要と思われる事項

6.公表の手順

公表に際しては、病院長が事前に公表事項等について企業長と協議し、次により行う。

  1. 包括的公表は、年2回、ホームページ上に掲載する。
  2. 個別公表は、原則として医療事故発生後、病院長が速やかに行う。

7.患者さん及びご家族等への配慮

  1. 個別公表に当たっては、原則として、事前に患者さん及びご家族等に十分説明を行い、同意を得たうえで行う。ただし、公表について患者さん及びご家族の同意が得られない場合においても、自治体病院として社会的な説明責任を果たすため、簡易な内容で公表するものとする。
  2. 公表する内容から、患者さんやご家族が特定、識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行う。


附則
この基準は、平成19年1月1日から適用する。
この基準は、平成24年2月26日から適用する。



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