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病院長挨拶

病院長就任のごあいさつ

このたび、令和8年4月1日付で、病院長を拝命いたしました。就任にあたり、ご挨拶を申し上げます。

私は高知県四万十市の出身で、県立中村高等学校を卒業後、高知医科大学に進学しました。卒業後の平成元年4月に同大学産科婦人科学教室に入局し、生殖医療や周産期医療を中心に高知県の医療に携わってまいりました。
平成20年7月からは高知医療センターに赴任し、大学医局、地域医療、そして当院という立場から、高知県の医療の現場を見つめ続けてきました。生まれ育った高知で、県民・市民の皆さまの医療を支える仕事に携わってきたことは、私自身の原点です。

高知県は、全国に先駆けて人口減少と少子高齢化が進行する地域です。医療を担う人材の確保が難しくなる一方で、高齢者医療、救急医療、周産期医療、がん医療など、当院が必要とされる医療は確実に増えています。こうした中で、地域の医療を将来にわたり守り続けることは、私たち医療機関に課せられた大きな使命です。

当院は、高知県および高知市を構成団体とする地域医療の中核病院として、地域にとって「なくてはならない病院」であり続けることを目指しています。「医療の主人公は患者さん」を理念として、総合周産期母子医療センターでは、妊娠・出産から新生児医療までを切れ目なく支える体制、24時間365日対応の救命救急医療、診断から治療・緩和ケアまでを含めたがん医療、身体の病気とともに心の不調にも寄り添うこころのサポート、命に直結する循環器病医療、そして地域の医療機関と協働、連携、補完しあいながら支える地域医療。これらのセンター機能を充実させることで、当院の役割を果たしてまいります。

一方で、自治体病院として不採算部門を抱えながら医療を提供している現実もあります。医療の公共性を守りつつ、将来にわたり県民・市民の皆さまに必要な医療を提供し続けるためには、経営の健全化に向けた努力も欠かせません。これは病院のためだけでなく、地域医療を守るための取り組みであると考えています。医療を支えているのは「人」です。私が病院運営において大切にしたいのは、「人が育ち、定着する病院」を実現することです。人口減少と共に、あらゆる人材確保が困難になっている現在、医師人材の確保においては、高知大学や岡山大学他、全国各地の大学医局にご協力をいただいております。この場をおかりして御礼申し上げます。しかしながら、医師を含め、あらゆる医療職の確保は不安定な状況です。私ができることは、医師、看護師をはじめとする多職種、専門職の職員一人ひとりが安心して働き、学び、成長し、長くこの病院で力を発揮できる環境を整えることだと考えています。その結果として医療の質と安全を高め、経営にも好影響し、県民・市民の皆さまの安心につながるはずだと思っています。また、あらゆるハラスメントを撲滅し働きづらくない職場環境をつくること、職員の積極的な学びのバックアップをすること、低侵襲ロボット手術センターの設置により多職種協働を進化させ、安全で身体への負担が少ない医療の推進すること。そして、女性医師の働き方を考えるワーキンググループの設置など、多様多彩な人材が活躍し続けられる病院づくりにも取り組んでまいります。

県民・市民の皆さまにとって身近で、安心して頼っていただける病院であり続けるため、その責任の重さをあらためて感じております。 これからも、地域の皆さまの声に耳を傾けながら、高知県の医療の未来を支えていけるよう、あるゆる領域の専門職として職員一同、努力してまいります。今後とも、高知医療センターへのご理解とご支援を、心よりお願い申し上げます。

病院長 林 和俊