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消化器外科・一般外科、乳腺外科スタッフ(常勤医)募集

 高知医療センターでは外科専門プログラムを終了された消化器外科・一般外科、乳腺外科のスタッフ(常勤医)を募集しています。
 当院は、高知県の中核を担う基幹病院で、西日本有数の悪性腫瘍の手術数を誇っています(2023年切除数:食道癌23例、胃癌104例、大腸癌302例、肝癌63例、膵臓癌76例)。鼠経ヘルニアや胆嚢炎、急性虫垂炎などの良性疾患も多く、またドクターヘリの基地がある3次救急病院ですので、県内の重症患者が集まり、汎発性腹膜炎や多発外傷などの緊急重症手術も数多く経験することができます。
 当院消化器外科は、専門的な医療を提供するため臓器別の診療体制をとっています。消化器外科専門医取得に際し、3-6か月ごとに各臓器グループをローテーションし、経験豊富な指導医の手厚いバックアップ体制の下で専門医取得に必要な症例数をできるだけ早くバランスよく経験していただきます。
 またサブスペシャリティ領域である消化器外科専門医取得後の高次専門医(内視鏡外科学会技術認定医、肝胆膵外科高度技能専門医、食道外科専門医など)の研修にシームレスに移行できる体制を整えております。肝胆膵高度技能専門医修練施設(A)、食道外科専門医認定施設、日本胃癌学会認定施設(B)、大腸肛門病認定施設などの関連施設に認定されており、また肝胆膵外科高度技能指導医、内視鏡外科学会技術認定医審査委員も在籍しています。手厚い指導の下、多数の症例を経験することができ、当院でトレーニングを受けた医師から、2015年以降に肝胆膵外科高度技能医4名、内視鏡外科学会技術認定医7名、食道外科専門医1名、ロボット支援手術プロクター1名を輩出しています。こうした高次専門医取得後、そのまま当院で勤務している医師もいますし、大学病院や他の基幹病院で活躍されている医師も多数います。また学会発表や英文を含めた論文作成も積極的に行っており、こうした学術活動に関しては、病院から助成金が支給されますので経済的な負担はありません。
 当院は2005年に高知県立中央病院と高知市立病院が合併し開院しましたが、開院当初から働かれている先生方、岡山大学の医局派遣の先生方、初期研修終了後そのまま後期研修プログラムで残られた先生方、経験年数を経た後に個人的なツテで赴任した先生方など、当院スタッフの背景や個性、出身大学は様々ですが、目の前の患者さんに最善の治療を提供するという共通の目標の下、風通しの良い労働環境となっています。また消化器外科は主治医制ではなく、診療臓器ごとのチーム制をとっていますので、土日、祝日などの勤務は当番制となっています。またコメディカルやメディカルクラークによるタスクシフディングが進んでおり、外科診療に専念できる環境が整っています。南国高知の土地柄で、友好的で穏やかなスタッフが多く、明るく楽しい雰囲気の中で働くことができます。
 病院敷地内に家族向け、単身者向けの宿舎があり、また病児保育も可能な 院内保育所も完備しておりますので、女性外科医や共働きの外科医にとっても働きやすい環境が整っています。
 高知医療センターの豊富な症例の下、自由な雰囲気の中でそれぞれの私生活を大事にしつつ、やりがいを持ちながら働き続けることのできる職場環境を目指しています。高知県出身で地元に帰ってこられたい皆さま、他県出身で高知で働きたい皆さま、また専門医・認定医取得のためのトレーニングを行いたい皆さまを心よりお待ちしております。

消化器外科・一般外科スタッフのコメント

佐藤琢爾 岡山大学2005年卒
 2019年4月より高知医療センターでスタッフとして勤務しています。現在は、食道疾患を中心に日常診療を行っております。高知県の食道疾患人口は多くはありませんが、飲酒量は国内随一で、当県には必要不可欠な領域であります。特に、食道悪性疾患に関しては、内視鏡治療以外は一手に引き受けており、初診から緩和治療への完全移行まで従事しております。その他、消化器疾患の緊急手術や後進の育成にも力を入れております。
 さて、このような私が高知医療センターに赴任することになったきっかけは、大学の同級生が当院で勤務しており、誘っていただいたことです。私自身は、高知県に縁もゆかりも全くありませんでした。大学卒業後、医局には属さず、初期臨床研修制度、救急部での後期研修(修練医)を行いました。救急科専門医を取得し、自己完結型の救急診療に魅力を感じていました。サブスペシャリティとして、消化器外科の修練を選択し、6年目で外科医として静岡医療センターで勤務させていただきました。そこで出会った医師から、外科医としての技術・精神を教えていただきました。気づけば、がん診療の面白さにひかれ、食道癌診療の難しさに直面し、克服していくことを目指しました(救急診療との別れを9年目に決めました)。医師10年目で国立がん研究センター東病院食道外科の正規レジデント(非常勤医)として勤務を開始し、がん専門修練医を含め5年間を過ごしました。どっぷり食道癌手術および食道癌診療のみでした。どこの大学医局にも所属することなく、15年を自由に過ごしてきました。年齢を重ねることに、自分の将来に漠然と不安を感じている中で、高知医療センター外科勤務中の大学同級生から誘われ、赴任することになりました。医師15年目での異動でした。
 新天地での不安と恐怖、卒後年数による立場、直近5年間は食道癌手術しか従事していない特殊な環境であったこと、様々な葛藤がありました。しかし、そんな葛藤はすぐに消えていきました。
 当院の特徴は、病院全体の垣根(医師診療科のみならず、他職種も)が低く、自分が困っていることを口に出すと誰かが聞いてくれている、手助けをしてくれる点と考えます。そのような環境の中で過ごしていると、自分自身も聞き耳を立てながら診療するようになり、視野の広い人間になっていることに気付かされます。いつしか、居心地がよく働きやすい環境になっていました。病院内医局も大部屋一つでほぼ全員が集合しています。医局デスクで立ち上がると全体が見渡せることができ、こまった症例があちこちで相談されています。患者思いの医師が多く、必要不可欠で当たり前のことを当たり前のように行っている雰囲気が非常にいいです。
 消化器外科・一般外科の特徴は、診療科内においても、臓器別(上部消化管、肝胆膵、下部消化管、乳腺甲状腺、移植外科)に分かれています。一診療科内で、サブスペシャリティがあり、いずれも修練することができます。また、修練したい領域のみならず、他サブスペシャリティ領域の手術にも従事することが可能で、新しい発見を自分の領域にFeedbackできます。また、緊急手術も多く、若手には執刀チャンスが多数あります。部分執刀から、完投症例まで、個人の能力に合わせて手術症例が割り当てられます(時にハードルが高い症例もあります)。外科専門医、消化器外科専門医取得がまだの医師、今後各分野の専門医取得を目指していきたい医師にとっては、当院は最高の環境ではないかと自負しています。
 私のような、特殊な環境を経由してきた医師ですら、すぐに外科メンバーとして、即戦力として受け入れていただける土壌が当院にはあります。様々な環境で医師として仕事をされてこられた先生方に、当院は、門戸が広く開放されています。これから外科医を目指したい先生、一般外科・消化器外科をやりたい・やり直したい先生、さらに高見を目指したい先生、高知県出身で高知県勤務を希望される先生、数カ月や数年という短期間だけ南国高知で勤務してみたい先生、是非是非、当院での勤務をご検討いただければ幸いです。

坂本真也 筑波大学2016年卒
 2021年4月より高知医療センターの消化器・一般外科で勤務しています。現在は肝胆膵グループで日常診療に従事しております。
 まず、私が高知医療センターで働くこととなったきっかけをお話しします。私は筑波大学を卒業後、東京都の公立病院で初期研修、後期研修を行いました。外科専門医の取得資格を得た状態で次なる勤務及び修練先を探していたところに、高知医療センターで肝胆膵外科学会の高度技能医取得に向けて修練を行っている先輩医師より声をかけていただいたご縁で、病院見学と就職活動をさせていただきました。先述の先輩医師は高度技能医を取得され、私と入れ変わる形で高知医療センターから離れることとなりましたが、その際にかけていただいた「絶対にお勧めできる病院」という言葉を信じ、卒後6年目にあたる2021年より高知医療センターに就職しました。
 私はもともと肝胆膵外科医を志しておりましたが、消化管の手術をもう少し学びたいと思っていたため2021年度の入職年度は希望を出し半年ずつ上部消化管グループと下部消化管グループでの診療に従事しておりました。卒後7年目にあたる2022年度より現在の肝胆膵グループに所属しております。高知医療センターは肝胆膵外科学会の高度技能修練施設Aに認定されており、2023年の1年間で肝胆膵手術症例177例(良性疾患に対する胆嚢摘出術を除く、うち高難度症例98例)を行っています。救急疾患に対する緊急手術や良性疾患の手術もありますので、平日は、ほぼ毎日手術室で手術業務に従事していることとなります。これは外科医として働くには非常に魅力的な環境です。2024年2月現在、肝胆膵グループのスタッフは私を含めて3名であり、担当する手術症例数は非常に多く、自ずと自身が術者となる高難度症例も多いです。
 私も先述の先輩医師もそうですが、いわゆる「クチコミ」により就職している医師がこれまでも複数名おり、他の大学関連の医局員と差別されることはありません。従事する診療グループに関してもある程度希望を優先してもらえる環境にあります。近年は臓器別でサブスペシャリティ領域に特化した入局、修練形態が増えているように思います。しかしながら、手術の基本は領域に関わらず一緒ですし、各領域の各専門家から学べることはたくさんあるはずです。私と同じように外科専門医の修練が終わり、サブスペシャリティ領域である消化器外科専門医や、その先の高次専門医の獲得を目指す医師にとって、魅力的な環境ではないかと考えています。業務は手術業務が大部分を占めており、本業に専念できる環境にあります。短期間の勤務も大歓迎とのことです。南国高知で一緒に働いてくださる先生がおられましたら、是非当院での勤務をご検討いただけますと幸いです。

関連施設認定

  • 厚生労働省臨床研修指定病院
  • 日本外科学会外科専門医制度修練施設
  • 日本消化器外科学会認定施設
  • 日本消化器病学会認定施設
  • 食道外科専門医認定施設
  • 肝胆膵高度技能専門医修練施設A
  • 日本胃癌学会認定施設B
  • 大腸肛門病認定施設

お問い合わせ

勤務条件のことなどお気軽に下記までお問い合わせください。病院見学も大歓迎です。

岡林雄大(消化器外科・一般外科科長)
088-837-3000(病院代表)
E-mail:soumu@khsc.or.jp