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医療事故の個別公表(R2.7.13)について

2020/07/28

医療事故の個別公表

腹部手術におけるガーゼ遺残の2事案

<概要>

1.患者

事案(1):70代 男性   事案(2):60代 男性

2.経過
  1. 両事案ともに、全身麻酔下で腹部手術を行なった
  2. 後日、同じ日(事案(1)は手術の翌日、事案(2)は手術の1週間後)に、術後経過を確認するために行なったCT検査で、ガーゼ遺残を発見した
  3. 同日、患者さん・ご家族に対して状況説明のうえ、同意を得て遺残していたガーゼを摘出した
  4. 両事案ともに、術後経過は良好で術後1か月後に自宅退院された
  5. 現在、外来通院中であるが問題なく経過している


3.原因

手術室で規定している標準的なガーゼの使用枚数の確認の手順が十分に遵守されていなかった

4.再発防止策

標準的なガーゼの使用枚数の確認方法の徹底

  1. 医師は、術野にガーゼなどを挿入する時と取り出した時、必ず看護師に伝える
  2. 外回り看護師は、挿入物とその数を記録するとともに、互いに確認する
  3. 看護師が交代する際や手術終了を宣言したときは、挿入物と記録した数を確認する
  4. 閉創時、医師は腹腔内に入れたガーゼなどを全て取り出し、遺残がないことを確認した後、看護師とともに再度突合する

※器械出し看護師
主に手術中の直接的な介助をする看護師。手術が円滑に進行できるように、術野と医師の様子から手術の進行を把握しつつ器械を手渡します。

※外回り看護師
手術室に於ける器械出し以外の全ての業務を行ないます。出血量のチェック、薬剤、輸血製剤、必要な物品の補充やガーゼ、針類のカウントなどバックアップを行ないます。