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医療事故等の包括的公表(H25.4.1~H25.9.30)及び個別公表について
高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故の包括的公表について
高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故公表基準(平成19年1月1日制定)に基づき、平成25年4月1日から平成25年9月30日までの間に高知医療センターで発生した医療事故について、次のとおり包括して公表します。
なお、医療事故の定義は、公表基準において次のとおり定めています。
医療事故とは、過失の有無を問わず、医療にかかわる場所で医療の全過程において発生した全ての人身事故をいいます。医療事故には、患者さんだけでなく、職員が被害者の場合もあります。また、患者さんには実施されたが、結果として患者さんに被害がなく、その後の観察も不要であった場合も含まれます。
医療事故に係る事例は、医療安全対策を進める上で貴重なデータであるとともに、再発防止に向けての第一歩であることから、職員には積極的に報告するよう指導しています。
医療事故の再発防止に向けて、医療安全管理センターでは、職員から報告された全ての事例について分類・分析するとともに、医療安全管理委員会による事例の評価と再発防止策の検討を経て、対応策等を職員に周知しています。
また、毎月1回の全職員を対象とした医療安全管理委員会主催の医療安全についての研修会や、入院フロアにおける医師・看護師等によるカンファレンスの開催など、職員間の情報の共有と安全対策に取り組んでいます。
(1)レベル別医療事故の件数(平成25年4月1日~平成25年9月30日)
(2)概要及び改善策
高知県・高知市病院企業団立高知医療センター医療事故公表基準
1.目的
高知医療センターで発生した医療事故の内容や原因、改善策等を自ら公表することにより、病院運営ならびに医療の透明性を高め、県民・市民からの医療に対する信頼と医療の安全管理に資することを目的とする。
2.用語の定義
「医療事故」とは、過失の有無を問わず、医療にかかわる場所で医療の全過程において発生したすべての人身事故をいう。医療事故には、患者さんだけでなく、職員が被害者の場合もある。
また、患者さんには実施されたが、結果として患者さんに被害がなく、また、その後の観察も不要であった場合を含む。
「医療過誤」とは、医療の過程において医療従事者が当然払うべき業務上の注意義務を怠るなど、明らかに誤った医療行為又は管理上の過失に起因して発生した医療事故をいう。
3.医療事故の患者さんへの影響レベル
医療事故の発生により生じた影響の大きさに応じて、そのレベルを以下のとおり設定する。
4.公表する医療事故の基準
次のいずれかに該当する医療事故が発生した場合、これを公表する。
(1)すべての事例について、包括的に公表する。
(2)上記のうち、医療過誤又は過失の疑いのある医療事故により、患者さんが死亡した事例、傷害の程度が高度である事例及び傷害の程度は中等度で傷害の継続性が永続的な事例については、個別に公表する。
(3)上記(1)の場合であっても、社会的影響を考慮のうえ、病院長が必要と認める場合については個別に公表する。
5.公表の内容
公表する内容は、原則として次の項目とする。
-
包括的公表
ア 事故の件数
イ 代表的な事例の概要
ウ 改善策
エ その他、必要と思われる事項 -
個別公表
ア 事故の概要(事故発生日時、場所、状況、原因)
イ 当該関係者の情報
ウ 今後の対策と改善策
エ その他、必要と思われる事項
6.公表の手順
公表に際しては、病院長が事前に公表事項等について企業長と協議し、次により行う。
- 包括的公表は、年2回、ホームページ上に掲載する。
- 個別公表は、原則として医療事故発生後、病院長が速やかに行う。
7.患者さん及びご家族等への配慮
- 個別公表に当たっては、原則として、事前に患者さん及びご家族等に十分説明を行い、同意を得たうえで行う。ただし、公表について患者さん及びご家族の同意が得られない場合においても、自治体病院として社会的な説明責任を果たすため、簡易な内容で公表するものとする。
- 公表する内容から、患者さんやご家族が特定、識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行う。
附則
この基準は、平成19年1月1日から適用する。
附則
この基準は、平成24年2月26日から適用する。
医療事故の個別公表
平成25年12月4日
高知医療センター
医療事故に係る予期せぬ死亡事例について
今回報告する事例は、入院患者の予期せぬ死亡事例で、当センター事故対策委員会において、過失のない医療事故と判断したもので、公表基準では個別公表する事例ではなく包括的に公表する事例である。
1 事例の概要
膝関節痛のために救急入院された患者さんが、入院23日経過後、突然、心室細動(致死的不整脈)を来し、救命処置を行ったが、その翌日に死亡した事例
2 患者さんの状況
患者さんは、いくつかの持病があり、継続的に14種類の薬を服用していた。
入院後、痛みの原因は痛風と診断され、治療により膝関節痛は改善し、退院調整中であった。
3 原因
5年以上内服していたジキタリス製剤(強心剤)の血中濃度が上昇し心室細動を来し、死亡したもの。
4 その他
今回の事例のような診療行為に関連した死亡事例の調査の仕組み等の基本的なあり方については、厚生労働省において「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」が設置され検討が行われており、平成25年5月29日に基本的なあり方について報告がなされている。
今回の事例については、日本医療機能評価機構に報告している。