高知医療センター総合診療科紹介

四国山地と太平洋に閉ざされ、良い意味でガラパゴス化した高知医療センター総合診療科は、ちょっとユニークな内科系診療科です。私たちは基本的に何にでも興味があり、「患者さんをまるごと診たい!」と思っている集団です。自ら守備範囲を狭めず、基本的に「断らない」というスタンスで日々の診療にあたっています。
私たちは内科医として治療すべき common disease への対応、患者さんの抱える社会的な問題へ対応、1.5~2次教急への対応、臨床推論を必要とするような診断困難症例への挑戦、もつれにもつれた症例のマネージメント、へき地医療機関への出張診療や離島医療でのプライマリ・ケア医としての仕事を行っています。様々な場所で様々な症例を経験しながらバランス感覚に優れた総合医の養成をめざしています。学術的な面でも、積極的に学会参加し、日本内科学会、日本病院総合診療医学会、日本プライマリ・ケア連合学会でも毎年発表を行っています。
指導医には、総合内科専門医、総合診療専門医、血液内科専門医、感染症専門医、透析専門医、リウマチ学会専門医、脳神経外科専門医、プライマリ・ケア学会指導医が在籍し、総合診療科内で完結出来ない症例については、週 2回の院内内科合同カンファレンスでディスカッションを行っています。
高知医療センターの総合診療科は、内科専門医や総合診療専門医取得を希望される方にとっての研修担当科でもあります。将来は内科系に進みたいけども、なにを専門分野にしたらいいのか悩んでいる方、そのような方にこそ、当科はうってつけかも知れません。研修中にサブスペシャルティーとして勉強したい領域が出てくれば、重点的に研修できるようなプログラムとなっています。例えば、研修1年目を総合診療科、2年目を消化器内科、3年目を地域の病院での研修というパターンも可能です。研修先は院内外を問わず相談に乗ります。全国どこへでも研修できるよう、ネットワークを広げています。最近では臨床推論で有名な千葉大学総合診療科とも人事交流を行っています。
3年間の研修でJ-OSLER症例はほぼ網羅され、内科専門医や総合診療専門医の取得はまったく問題ありませんのでご安心ください。現在も2名の専攻医が研修中です。
また最近注目されている、臓器専門医からプライマリ・ケア医へのキャリア転向を目的としたリカレント教育にも対応可能です。総合診療科で1年間診療に当たれば、専門の枠を超えて患者の全体像を診る力を養うことが出来ます。複雑な症例を包括的に診るスキルも自然に付いてくることでしょう。より深く広い医療が提供できるようになります。チームの中でご自身の専門性を生かしたアドバイスや指導(学会発表についても)をして頂ければ 我々としても最高です。嶺北中央病院や高北病院などで一般内科として週1-2コマ程度外来診療の経験を積むこともできます。ご自身の専門分野とコラボしたテーラーメイドの研修も可能ですのでご相談ください。
オンオフについても、積極的休養という考えが浸透していますので、ご安心下さい。ワーク・ライフ・バランスは、長く仕事をしていく上では、非常に重要だと思っています。
研修指定病院として、内科専門医や総合診療専門医取得はもちろん重要な目標ではありますが、我々の真の使命は地域(できれば高知県)の病院や診療所で必要とされ、活躍できる人材を育成することです。既に臓器専門医をお持ちでプライマリ・ケアにも興味がある方や、地域医療に興味があるけど一歩踏み出せない方も大歓迎です。全国の皆さま、高知医療センタ一総合診療科をよろしくお願いいたします。見学はいつでもOKです。ぜひ遊びに来てください‼