5年生存率
2007年から2011年までの「院内がん登録」に集積された4394症例、2012年から2014年までの「院内がん登録」に集積された3474症例のデータを用いて5年生存率を算出しました。なお、下記の条件を基に「院内がん登録」をしております。ご参照ください。
- 2007年から2011年までの病期分類は、UICC第6版を用いて行いました。
- 2012年症例からはUICC第7版を用いて行ないました。
- 2007年から2011年症例については、食道がん、胃がん、結腸および直腸がんについては治療法別の分類として内視鏡切除とそれ以外に分けて行い、その他のがんについては分類していません。
- 起点日は、当院診断の場合はがんと診断した検査を施行した日、他院診断の場合は当院初診日としました。
- 予後調査は、当院で構築した方法(診療情報管理学会2012で発表)を用いて行い、予後判明率は全体で99.5%でした。
- 「院内がん登録」対象症例は以下の通りです。
*当院でがんと診断された症例(治療の有無は問わず)
*他院にてがんと診断され当院にて初回治療施行された症例 - 以下の症例は、「院内がん登録」へのデータ登録がされていないため、今回の検討には含まれていません。
*セカンドオピニオン目的での受診
*画像診断目的での受診
*再発症例 - 生存率の算出方法は、昨年度と同じく実測生存率¹ で算出しました。こちらの算出方法はがん以外の死亡も含まれるため、年齢等を加味した相対生存率²に比べ値が低下する点にご留意ください。
- 他院データと比較する際は、施設間で患者さんの年齢構成等に差があることにご留意いただき、比較してください。
それぞれの癌の最新の治療成績・詳細については、各診療科のページ内に記載されているデータを参照下さい。
用語説明
- 実測生存率
実際に診療した患者さんの生存割合で、死因に関係なくすべての死亡を計算に含めた生存率です。 - 相対生存率
がん以外の死因による死亡などの影響を取り除くために、患者さんの実測生存率を、患者さんと同じ性・年齢構成の一般の方における期待生存率で割ることによって算出する生存率です。
令和3年5月7日
がんセンター長 西岡明人