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がんセンター

がんセンター長からのご挨拶

 いつも当院がんセンターに対しまして格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。2015年4月からがんセンター長を拝命してはや8年、この間大過なく職務を全うすることができましたのも関係各方面の方々のご協力とご支援の賜と感謝しております。
 当院は、2006年6月に制定されました「がん対策基本法」に則った体制の構築に努め、2008年2月に高知県で初めての「地域がん診療連携拠点病院」の認定を受けました。がんセンターでは地域がん診療連携拠点病院として、また、高知県におけるがん治療の最後の砦としての使命を全うするべく診療体制の整備・充実、診療実績の向上に努めております。
 2017年4月に開院しました「がんサポートセンター」も、本年4月で7年目を迎えました。業績に関しては、昨年度も新型コロナウィルスの影響を多少なりとも被りましたが、コロナ前と比べるとまだまだ完全ではないものの、おかげさまで明らかな復調の兆しが見えてきております。昨年度、放射線治療部門では、年間307件(一昨年度は265件)の新規放射線治療患者さんを治療しました。核医学検査部門では、院外からの紹介患者さんも含めて895件(一昨年度は948件)のPET-CT検査を施行しました。また、外来がん化学療法部門では、月平均で590件(一昨年度は510件)の化学療法を実施し、4階の「がん相談支援センター」では、年間268件(一昨年度は364件)の相談に対応しました。
 がんセンターの使命の一つでもあります、がんに関する啓蒙活動については、昨年度も一般の方々を対象とした公開講座を開催することが叶いませんでしたが、一昨年度から当院の情報誌“こころ”に紙面をいただき、がんに関する情報発信を実施しておりまして、昨年度は、がん患者さんに妊娠する可能性を残す治療(がん生殖)について生殖医療科の南先生に寄稿をお願いしました。また、がん放射線療法看護認定看護師の前川看護師と西岡の共同で、がんの骨転移による痛みの低減等を目的とした緩和的放射線療法について書かせていただきました。皆さん、是非一度お手に取ってご覧になってみてください。なお、5月に新型コロナウイルス感染症が、インフルエンザ等と同様の対応でよくなったことを受けて、今年度は、高医療センターがん公開講座をコロナ前と同様に、現地での集合開催で実施することと致しました。こちらも是非、感染対策をしっかりしていただいてご参加いただければ幸いです。
 当院がんセンターは、このような活動を通してこれからもより良いがん治療を皆さんに提供できるよう頑張っていく所存であります。県民の皆様方、医療機関の皆様方をはじめとする関係各方面の皆様方には本年度も変わらぬご支援を当院とがんセンターに賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

がんセンター長 西岡 明人