作業療法科
リハビリテーション部
高知医療センター医療技術局リハビリテーション部は理学療法科・作業療法科・言語聴覚科・口腔衛生科の4科よりなります。
理学療法科・作業療法科・言語聴覚科の共通項目
理学療法科・作業療法科・言語聴覚科は、それぞれの専門性を持って情報共有・相互協力のもと1日も早い患者さんの機能回復を目指しています。
基本方針
- 患者さんの自宅復帰・社会復帰に向けて早期からリハビリテーションを行い、地域医療機関・施設と連携を取りながらリハビリテーションを展開していきます。
- 医療スタッフがそれぞれの専門性を発揮し、患者さん及び家族を支援しながら自立に向けたチーム医療を行います。
役割・機能
- 早期にリハビリテーションを開始し廃用症候群を予防し退院・転院に必要な機能回復を図ります。
- 理学・作業療法士・言語聴覚士がそれぞれの専門性をもって連携を取りながら総合的なリハビリテーションを提供します。
- 集中的なリハビリテーションが必要な患者さんや継続した外来リハビリテーションが必要な場合は、地域医療連携室と協力し関連医療機関に紹介します。
施設基準と対象疾患
当院で届出しているリハビリテーションの施設基準は、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)・脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)・廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)・呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)・心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)となっています。また、早期離床・リハビリテーション加算を届け出しています。
リハビリテーション対象者は、発症(受傷後)後および周術期の入院患者さんです。
代表的なものを下記に記載します。
運動器
外傷・骨折 変形性関節症 切断 脊椎疾患 運動器の悪性疾患 靭帯・腱損傷 熱傷 等
脳血管
脳出血 脳梗塞 くも膜下出血 頭部外傷 脳腫瘍 脳性麻痺 脊髄損傷 等
呼吸器
開胸・開腹術後 COPD急性増悪 誤嚥性肺炎 等
心大血管
心不全 心筋梗塞 心臓血管外科術後 等
過去5年間の年度別リハ処方件数(理学・作業・言語の合計)
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|---|---|---|
処方件数 |
5480件 | 6214件 | 6834件 | 7148件 |
6820件 |
II.作業療法科
作業療法科は作業療法士6名が在籍しています。
認定資格取得者 | 人数 |
---|---|
公認心理師 | 1名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 1名 |
ノーリフトケアコーディネーター | 1名 |
脳卒中療養相談士 | 2名 |
作業療法士は、SCUを中心とした脳外科病棟、整形外科病棟を中心に、日常生活動作、応用動作能力、認知機能の評価や治療を実施しています。入院直後の介入から、機能評価、ADL評価を実施しながら自宅復帰が可能か、今回の発症によって活動や参加が制限されないか、自動車の運転が可能かなど、評価結果を他職種と共有しながら方向性の検討や自宅復帰後の課題の検討など行なっています。当院は入院期間が短いため、転院や、外来通院、介護保険サービスを利用されるなど、患者さんの退院先に合せて地域連携室と協同して情報提供を行なっています。また、高知県が推進するノーリフティングケアを実践しており、シートやグローブ、リフトの使い方、ポジショニングの仕方など、患者さんのケアの方法について実践検討や勉強会など行なっています。
また、精神科病棟には作業療法士が1名在籍しており、集団作業療法、個別機能訓練、園芸や音楽療法を実施しています。また、一般床に入院されている認知症やせん妄リスクの高い患者さんを対象に多職種で協働し、院内デイケアを実施しています。作業療法を通して入院されている患者さんの心身のケアを行っています。
運動器・脳血管・呼吸器機能訓練室
心臓リハビリ機能訓練室
心臓血管外科病棟での心臓リハビリ
言語聴覚室
SCU病室での脳血管リハビリ