外来・患者支援センター
外来
看護管理者として大切にしていること(看護科長:北添可奈子)
近年急速にすすむ少子高齢化を背景に、住み慣れた地域で自分らしく過ごすことができるように医療、介護、住まい、予防、生活支援サービスが身近な地域で包括的に受けられる体制を目指して「地域包括ケアシステム」の整備が進められています。患者さんはそれぞれが自身の長い歴史の中で生活を担いながら病気を患い治療しています。病院の中でみる一部分だけでなく、生活者としてその方全体を捉える視点が、看護者にはとても大切だと思っています。「ご本人らしい生活を支える」ために、どのような生活を送っているのか、治療や生活に関する希望はなにか、生活を送るうえでの支障がないか、笑顔で過ごすために補える資源はないかなど、多職種連携・地域連携を図りながら、患者さんの生活に寄り添う看護を今後も目指していきたいです。
私たちの看護実践
外来は、生活習慣病や慢性的な病気で定期的に治療を受ける方、手術を受ける方、術後の観察が必要な方など様々な方が対象となります。私たちは、外来を受診される患者さんが安心して適切な医療を受けられるように、外来コンシェルジュや医療事務、患者支援センターなど多職種・多部門と連携をとりながら、診察や検査のサポート、相談、調整などを行っています。また、看護師による子育て相談、不妊看護相談、リンパ浮腫外来、禁煙外来、糖尿病療養指導、ストーマ外来などを設けており、専門性の高い細やかなケアが提供できるよう努めています。
部署教育の特長
外来では日々進歩する検査や処置、新しい薬剤などに対応できるよう定期的に学習を行っています。また、さまざまな年齢層、疾患、家族背景の方と接する機会が多いため、接遇や倫理研修も定期的に開催しています。外来には、がん看護専門看護師、がん化学療法看護認定看護師、皮膚・排泄ケア認定看護師、乳がん看護認定看護師など専門性の高い看護師も多く所属しており、患者さんや家族へのケアを通して教育的な関わりを行なっています。 患者さんは外来や入院フロア、地域などさまざまな場所で生活に折り合いをつけながら治療を受けており、継続看護の視点がとても重要となります。多部署や地域との連携を通して「いのちや暮らしを繋ぐ看護」の学びを深めることができます。
患者支援センター
看護管理者として大切にしていること(看護科長:細川悦三)
患者支援センターは、入院前から治療後の療養までを多職種が協働しながら、患者さんそれぞれが生きてきた背景を大切にして、一人一人の患者さんや御家族の人生に寄り添い、意思決定支援をしていきたいと考えています。地域と病院をつなぐ窓口として、地域の多職種と情報共有しながら、切れ目なくスムーズな支援が継続出来る様に関わります。
看護管理者としては、スタッフがやりがいを持って生き生きと活躍できる環境となるように努力しています。そのためにもスタッフ間のコミュニケーションを大切にして、何でも話し合える関係性を築きたいと考えています。患者さんと御家族の尊厳を守り、願いに寄り添った看護が提供できるよう院内の多職種及び地域の関係機関の方々との顔が見える連携体制をつくって行きたいと考えています。
私たちの看護実践
入院前から多職種で情報を共有し、協働しながらチームで、患者さんと御家族が安心して次の目標に進むことができるよう、在宅療養を含めた退院支援や転院調整を実践しています。入院前から入院生活をイメージできるように、分らないことや不安なことに対応し、患者さんが安心して入院出来るように関わっています。
介護サ-ビスを利用中の患者さんには介護支援専門員(ケアマネージャー)と情報共有を行い、入院後の治療や看護、退院後のサービス継続に活かせるよう、入院フロア看護師と入退院支援職員で情報共有しています。地域の医療機関や福祉施設への訪問、地域連携交流会等で意見交換を持つことにより「顔の見える良好な関係性」を築いていきたいと考え活動をしています。また、患者さんを中心とした退院前カンファレンスを行い、地域の訪問看護師やケアマネージャーの皆様とより良いパートナーシップを築いています。
患者支援センターのもう一つの重要な役割は、入院する前に患者さんの検温や感染症徴候などの聞き取りを行い、ウイルスや感染症を院内に持ち込むことが無いように、医師や多職種と連携して適切な入院に繋げられるよう関わっています。
部署教育の特長
対象患者さんは小さなお子さんからご高齢の方、様々な診療科で治療を受けている方々のため、幅広い医学的知識やそれぞれの年代の特徴を理解して関わることが大切となります。
入退院支援職員として必要な地域の医療・福祉制度の知識や最新の情報を習得するために日々研鑽しています。また、入院フロアの看護師に対して研修を開催し、患者さんや御家族にとって、よりよい退院支援について学びを深めています。
さらに、地域の医療機関との連携を強化することで、患者さんが住み慣れた地域で安心して生活を送ることができる環境作りにも取り組んでいます。