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診療科・部門

診療内容

診療内容

 総分娩件数は開院以後増加し続け、2016年には年間800件を超えました。その結果、一時的に病床運用が立ちゆかなくなり、母体搬送およびハイリスク妊娠の受け入れができない時期が出来てしまうという状況に陥りました。そこで総合周産期母子医療センターとして可能な限りハイリスク症例に対応するという当院本来の役割を果たすため、このホームページ上でローリスク分娩の受け入れ制限をお知らせし、ご協力を得てきた経緯があります。皆様のご協力のおかげで2018~2019年の分娩数は700例前後で推移しておりますが、ハイリスク妊娠数、多胎妊娠数、母体搬送受け入れ件数は毎年増減あるものの減少はしておらずハイリスク症例の分娩全体に占める割合は増加している印象です。現在は一時的に受け入れ制限は解除している状態(「高知医療センターを受診される妊婦さんとご家族の皆様へ」「総合周産期母子医療センターの新着情報の分娩受け入れ制限のお知らせ」をご参照ください)ですが、今後状況によっては再度分娩受け入れ制限をさせて頂く事があるかと思われます。ご協力よろしくお願いいたします。

 当院で扱っているハイリスク妊娠は、切迫早産、前期破水、多胎妊娠、子宮内胎児発育遅延、前置胎盤、胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎児機能不全、高齢妊娠などです。胎児疾患では横隔膜ヘルニア、胎児胸水や胎児貧血などの胎児治療対象疾患、消化管閉塞などの小児外科疾患、胎児心奇形など小児循環器疾患、水頭症、二分脊椎などの脳神経外科疾患を取扱い、超音波検査や胎児MRI検査、羊水染色体検査などを行い、新生児科、小児循環器科、小児外科、脳神経外科、形成外科、歯科口腔外科などの専門科と常に協議しながら診断、管理方針を決定しています。重症症例は高知県内で対応できない場合があるため、疾患毎に適した治療施設の情報提供を行い、母体搬送先を決めます。

また、妊娠の高齢化にともない妊娠初期出生前診断のニーズが高まっています。加えて超音波検査機器など画像診断技術の向上により胎児期に診断される疾患が増えています。いわゆる「出生前診断」される対象疾患が広がっており、それに対応すべく特殊外来(名称は胎児スクリーニング外来、胎児超音波精査外来、出生前診断外来)で専門医による診療を行っています。特に「遺伝」や「出生前診断」は日常生活とはあまりなじみが無く戸惑いを感じる妊婦・ご家族は多い印象を持っています。正しい情報をもとに胎児と家族がより良い将来に向かって進むためにはどのようにしたら良いか、一緒に考えていけるよう手助けをさせていただきます。

 分娩はLDRで行い助産師、産科医が立ち会います。必要があれば新生児科医の立ち会いもお願いしています。ご家族の立ち合い分娩は可能ですが可能ならば両親学級受講をお勧めします。産後は母児同室で母乳哺育を推奨しています。退院は初産婦では産後5日目、経産婦は4日目、帝王切開では術後5日目が原則です。なお、帝王切開術後の分娩は帝王切開とし経腟分娩は行っていません。また、双胎妊娠では原則として児の胎位、初産・経産の別により個々の患者さんで分娩方法を決定します。年間40~50例の双胎妊娠がありますが経膣分娩は年1例あるかないかというのが実情です。無痛分娩はマンパワーの問題で行っていませんが、代わりに局所麻酔による和痛分娩(傍頸管ブロック、陰部神経ブロック)を行っています。