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血液内科・輸血科

血液内科・輸血科とは

 血液内科・輸血科では白血球増加、貧血、血小板減少、出血傾向(凝固異常)あるいはリンパ節腫脹などを起こす様々な疾患を、診断し治療を行っています。
 一口に貧血といっても、女性に多い鉄欠乏性貧血やビタミン・葉酸などの不足から生じる貧血に加え骨髄異形成症候群・再生不良性貧血などの骨髄に原因がある貧血などもあります。
 また白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器悪性腫瘍もあります。しかし固形癌とは異なり抗がん剤の効果が高く根治が期待できる例もあります。血液のがんと診断されても諦めず、治療に取り組んでいきましょう。
 私たちはこのような悪性腫瘍の治癒を目指して、通常の抗がん剤治療に加え、適応症例には積極的に造血幹細胞移植(自家移植、同種移植)を行っています。
 血液内科・輸血科の専門外来は月曜から金曜日の午前に行っています。

 

血液内科・輸血科の病気について

急性白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)
 骨髄中の白血病細胞/芽球が増加し正常な血液細胞が造れず、貧血、出血傾向や発熱を伴う病気です。骨の中にある血液の工場を調べる骨髄検査で診断します。急速に進行することが多く入院で抗がん剤治療を行ないます。

 

 
悪性リンパ腫
 血液中のリンパ球が腫瘍化することで、リンパ節腫大や発熱など多彩な症状を伴います。数年かけて進行するタイプから週単位で進行するタイプまで多くの種類があります。正確な診断・治療方針決定のためリンパ節の組織検査をします。

 

 
多発性骨髄腫
 骨髄中の形質細胞が腫瘍化し、貧血や腎不全、骨折などを起こす、高齢者に多い病気です。以前と比較して移植や様々な新規薬剤が選択出来るようになり、治療成績が向上しています。治療内容は年齢や合併症に合わせて選択します。

 

 
骨髄不全症(骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、骨髄増殖性腫瘍)
 骨髄中での造血能力が異常に上昇もしくは低下し、正常な血液細胞が造れなくなる病気です。感染症、多血・貧血、血栓・出血など様々な症状が出てきます。原因疾患ごとに移植や免疫抑制療法、抗がん剤治療などをします。

 

 
その他
 血小板減少性紫斑病や血友病などの凝固疾患、キャッスルマン病など自己免疫疾患、あらゆる血液に関わる疾患の診断・治療を専門的に行っています。また、不明熱やリンパ節腫脹などの症状をもつ患者さんも積極的に診療しております。

 

 

当院の血液内科・輸血科の特徴

 血液内科に関心の高い医師が集まり、ご紹介いただいた患者さんを積極的に受け入れさせていただくことを目標としております。また高知県の患者さんが県内で必要かつ適切な治療が受けられるよう、医師も含めスタッフ全員で力を合わせて、患者さんの満足のできる医療の提供を目標にしています。
 日本血液内科学会認定研修施設、非血縁者間骨髄採取・移植認定施設として、血液内科領域全般の外来・入院診療や造血幹細胞移植を行っております。
 2014年10月より非血縁者間骨髄採取・移植施設と認定されました。
 無菌室はクラス1000を7床、クラス100を2床備えており年間30件以上の造血幹細胞移植件数(自家+同種)を施行しており造血器疾患の治癒を目指した治療に積極的に取組んでおります。

担当医師紹介

  名前 卒年 専門分野・資格など
医療局次長 今井 利 1995年 岡山大学医学部卒業 日本内科学会認定医・指導医
総合内科専門医
日本血液学会血液内科専門医・指導医
日本造血・免疫細胞療法学会認定医
科長 町田 拓哉 2004年 防衛医科大学卒業 日本内科学会認定医
総合内科専門医
日本血液学会血液内科専門医
日本造血・免疫細胞療法学会認定医
医長 岡 聡司 2010年 自治医科大学卒業 日本内科学会認定医
日本血液学会血液内科専門医
日本医師会認定産業医
医長 浦田 知宏 2013年 岡山大学医学部卒業 日本内科学会認定医
日本血液学会血液内科専門医
副医長 入吉 宏紀 2016年 自治医科大学卒業 総合診療領域特任指導医
副医長 葛目 亜弓    
主査 松本 顕 2020年 岡山大学医学部卒業