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産科・胎児診断科

産科・胎児診断科とは

 妊娠・分娩・産褥という人間の営みに関わる母体・胎児を対象に診療を行います。妊娠・出産全体のうち9割以上は特に医療的な介入を必要としません。しかし、残り数%に母体や胎児の命に関わる重大な異常を来す場合があります。産科では、正常な経過をサポートするとともに、異常な方向へ進んでしまう流れを正常に近づける手伝いを行っています。また異常に対しても母児への影響を最小限にすべく対応を行っています。女性を診る科というイメージが強いかもしれませんが、母と父、子どもの人生におけるスタートをサポートすると言う意味では「家族を診る科」という言葉が一番しっくりくるかもしれません。

産科・胎児診断科の病気について

  • 正常妊娠・分娩
  • 主に母体管理を要する疾患
    前置胎盤、胎盤早期剥離、妊娠高圧症候群、母体合併症、産褥出血など、その他ハイリスク妊娠
  • 主に母体・胎児管理を要する疾患
    切迫流産、切迫早産、前期破水、血液型不適合妊娠、子宮内胎児発育遅延、妊娠高血圧症、多胎妊娠(双胎間輸血症候群、双胎1児子宮内死亡を含む)、羊水過多、羊水過少など
  • 胎児疾患
    先天性心疾患、胸部・腹部疾患(腫瘍、消化管閉塞、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア)、泌尿器科疾患(水腎症、尿路閉鎖)、神経疾患(水頭症、二分脊椎症)、その他胎児貧血、胎児胸水腹水貯留など

当院の産科・胎児診断科の特徴

 当院の産科・胎児診断科は、一般産科診療とともに、高知県における周産期医療の基幹病院として他の医療機関と連携しながらローリスクからハイリスク胎児・妊産婦まですべての妊産婦と胎児の管理を取り扱っています。診療時間内の一般妊婦健診、特殊外来はもちろん、県下の産科医療施設からの要請に応じ、本県で唯一の総合周産期母子医療センターとして緊急母体搬送に対しても24時間対応し、リスクの高い児を出産する危険性のある妊産婦や様々な合併症をもつ妊産婦の集中的な妊娠・分娩管理を行なっています。また、疾患を持つ胎児に対し妊娠期間中に出生前診断を行い、症例に応じて胎児治療や出生後の速やかな治療を行っています。