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抄読会 2021年

最新文献紹介

2021年

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日付 2021年12月23日
担当 古川(研修医)
タイトル Daratumumab plus pomalidomide and dexamethasone versus pomalidomide and dexamethasone alone in previously treated multiplemyeloma (APOLLO): an open-label, randomised phase 3 trial
PMID 34087126
著者 Meletios A Dimopoulos
文献 Lancet Oncol
要旨 再発・治療抵抗性のMM(年齢中央値67歳、35%が高リスク染色体異常あり、前治療歴2レジメン、自家移植歴が5割、PI抵抗例が5割、IMIDs抵抗例が8割、髄外腫瘤に関しては未検討)においてPd(4mgを3週間)にDara皮下注1800mg/dayを上乗せすることでORR/CRは46/4%→69/25%に改善しMRD陰性化率も2→9%に増加しPFS中央値は6.9→12.4ヶ月に、18ヶ月時点でのPFSは26→42%に延長した。IMIDs抵抗例でも上乗せ効果はある一方でR-ISSⅢ期や高リスク染色体異常がある場合は上乗せ効果は乏しい)


日付 2021年12月9日
担当 藤下 惠悟
タイトル Post-transplant cyclophosphamide versus thymoglobulin in HLA-mismatched unrelated donor transplant for acute myelogenous leukemia and myelodysplastic syndrome
PMID 34174469
著者 Dipenkumar Modi
文献 Transplant cell Ther
要旨 HLA7/8適合非血縁ドナーからの移植(96%がPBSCT、年齢中央値は57歳(PTCY群で62歳、ATG群で53歳と年齢差あり)、前処置はPTCYはRICが8割、ATGではMACが6割、クラスⅠミスマッチがどちらも7割、DRI中間リスクが半数以上)でのGVHD予防にTAC+MMF15mg/kg+ATG4.5mg/kgとTAC+MMF15mg/kg+PTCY(50mg/kgをday3,4)を比較した後方視的研究。血球生着はPTCY群で遅れたがGradeⅡ-ⅣのaGVHDとcGVHDはそれぞれお24.4%vs52.9%と16%vs49%とPTCY群で有意に少なかった(GradeⅢ-ⅣのaGVHDは同程度)。1年再発率はどちらも15~17%と同程度で有意差はないものの1年OSは70.25%vs56.86%とPTCY群の方がやや良好であった。



日付 2021年12月2日
担当 今井 利
タイトル allogeneic hematopoietic stem cell transplantation from unmanipulated haploidentical donor and unrelated cord blood for T-cell lymphoma: a retrospective study from the Societe Francophone de Greffe de Moelle et Therapie Cellulaire
PMID 34363006
著者 Jerome Cornillon
文献 BMT
要旨 T-NHLに対するPTCYハプロ移植と臍帯血移植、計95例の成績を比較した後方視的研究、年齢中央値42.5歳(PTCY48.4歳、CBT33歳)、C率70.5%(PTCYが68.3%、CBTが72.2%)、GradeⅡ-ⅣとⅢ-ⅣのaGVHDは両群共にそれぞれ37/16%でとおおむね同等であった。NRMがPTCY群の8%と比較してCBTで23%と高かったため、2年OS/PFSはPTCYとCBT群でそれぞれ71% vs 50%/63% vs 44%とPTCY群でやや良い傾向であった(CBTではGradeⅡ-ⅣのaGVHD合併するとNRMが上昇する)。



日付 2021年11月25日
担当 吉村(研修医)
タイトル Protection of BNT162b2 vaccine booster against COVID-19 in Israel
PMID 34525275
著者 Yinon M Bar-On
文献 N Engl J Med
要旨 60歳以上のイスラエル成人に対するCOVID19に対するBNT162b2の3回目接種(2回接種から5ヶ月後に接種)を評価した研究。3回目接種群は3回目非接種軍と比較して高齢で70歳以上の割合が高かったが、感染率を11.3分の1に、重症化を19.5分の1に減少させた。



日付 2021年11月18日
担当 林野 健太
タイトル Outcome of patients with acute undifferentiated leukemia after allogeneic hematopoietic stem cell transplantation
PMID 29616841
著者 Shuhei Kurosawa
文献 Leuk Lymphoma
要旨 AULに対して同種造血幹細胞移植を行なった10例のケースシリーズ研究(年齢中央値45歳、7名が男性、半数で染色体異常あり、8名がAML型の寛解導入療法を施行、初回治療抵抗例が8名)、1年OS37.5%、1年累積再発率53.3%と予後不良であるが、染色体正常核型や1stCRの移植例では生存期間中央値が長い傾向を認めた。



日付 2021年11月11日
担当 町田 拓哉
タイトル Consolidation and maintenace in newly diagnosed multiple myeloma
PMID 34520219
著者 Pieter Sonneveld
文献 JCO
要旨 65歳以下の初発未治療MMに対してVCR+CY+DEXからなる寛解導入療法3~4コース後に自家移植またはVMP療法後にVRD療法の2コースの地固め療法をすることで、行なわない場合と比較して5年PFSが41→50%に延長しCR到達率も18→34%に改善し6年OSも69→76%に改善した。ただしdel(17p)を認める症例では予後の改善は無かった。



日付 2021年11月4日
担当 藤澤 佑香
タイトル Immunogenicity of the BNT162b2 COVID-19 mRNA vaccine and early clinical outcomes in patients with haematological malignancies in Lithuania: a national prospective cohort study
PMID 34224668
著者 Kazimieras Maneikis
文献 Lancet Haematol
要旨 コロナ未感染の血液悪性腫瘍患者857名(年齢中央値65歳、、約4割が治療中)に対しファイザー社製のBNT162b2 COVID-19ワクチンを2回接種した際の液性免疫を評価した研究。高齢ほど抗体価は低下する。60歳以下の患者で健康な医療従事者と比較した際の抗体価は6961vs 21395AU/mlと有意に低く、30歳以下に限っても同様だった。また60歳以上の高齢患者では1140AU/mlとさらに低値だった。治療別では未治療患者や移植患者(多くが移植後1年以上経過)・TKI・IFN・アナグレリド治療中の抗体価は5000~10000AU/ml前後と比較的維持されていた一方でBTK阻害薬・ベネトクラクス・抗CD20抗体投与を受けた患者では抗体価は0~17AU/mlと著明に低く、IMIDs投薬を受けた患者も700AU/mlと低めだった。特に1回目の接種で抗体が陽性化しない場合は2回目の接種でもほとんど陽性化しなかった。抗CD20抗体投与を受けた患者では投与後12ヶ月以上経過しないと抗体価の有意な上昇を認めなかった。ワクチン接種完了後COVID19に感染した9名のうち6名が抗体陰性で3名が死亡した(ただし1名は抗体が陽転化していた).



日付 2021年10月28日
担当 岡田(研修医)
タイトル mycophenoplate mofetil for first-line treatment of immune thrombocytopenia
PMID 34469646
著者 Charlotte A Bradbury
文献 N Engl J Med
要旨 初発のITP(年齢中央値約55歳、続発性は約1割、約25%が70歳以上)に対してステロイド加療(1mg/kgを4日間投与後、40mg/day2週間、20mg/day2週間、10mg/day2週間、5mg/day2週間、漸減中止)に対してMMF治療(500mg1日2回2週間で開始後副作用がなければ750mg1日2回2週間、1g1日2回へ増量)を追加した場合、Plt3万以下となる失敗例は22%とステロイド単独群の44%と比べて有意に良好で治療抵抗例も6.8%とステロイド単独群の24.6%と比べて良好だった。有害事象としては疲労感の訴えは多いが軽微であった。ただし催奇形性があり妊婦には禁忌



日付 2021年10月21日
担当 岡 聡司
タイトル Ponatinib dose-ranging study in chronic-phase chronic myeloid leukemia: a randomized, open-label phase 2 clinical trial
PMID 34407543
著者 Jorge Cortes
文献 Blood
要旨 2剤のTKI耐性のCML-CP患者(年齢中央値50歳、33%が心血管リスク素因あり、約30%でT315I変異あり、治療前CHR未達が約60%)に対するポナチニブの有効性をする試験。初回投与量45mg、30mg、15mgにランダム化(IS<1%で15mgに、有害事象があった場合は10mgに減量可)した場合の1年度のIS<1%達成率はそれぞれ44.1/29.0/23.1%と低用量群で効果が低く、T315I変異合併例ではより顕著だった。一方でIS<1%達成後15mgに減量することで心血管イベントは全体で&%まで減少し2年PFSはそれぞれ80/76/78%と良好だった。ただしT315I変異に別の遺伝子変異が付加された場合はほとんどIS<1%は達成できず、IS<1%達成後しポナチニブを15mgに減量した症例の約25%(ほとんどにT315I変異あり)は半年以内に効果を失った。


日付 2021年10月14日
担当 松田 真幸
タイトル Chimeric antigen receptor-T cell therapy in adults with B-cell acute lymphoblastic leukemia: a systematic review
PMID 34610109
著者 Punita Grover
文献 Blood Adv
要旨 成人B-ALLに対するCAR-T療法に関する16の研究のシステマティック・レビュー(年齢中央値は23歳以上で前治療歴は2~4レジメン、同種移植歴は40%)。輸注後約1ヶ月時点でのCR率とMRD陰性化率はいずれも81%だが1年PFS/OSは37/57%で再発率40%と、小児のPFS/OS50/75%と不良だった。再発例のうちCD19陰性化した割合は26.7%と小児の50%と比べると低くCAR-T細胞の機能低下が示唆される。


日付 2021年10月7日
担当 藤下 惠悟
タイトル Non-inferior long-term outcomes of adults with Philadelphia chromosome-like acute lymphoblastic leukemia
PMID 33824439
著者 Hanwool Cho
文献 BMT
要旨 Hyper-CVAD/MAに準じた化学療法を受け同種造血幹細胞移植を受けた成人B-ALL患者においてPh like ALLの移植後の5年OS/DFSは60.6/53.6%と他の標準リスクB-ALLの53.1/46.8%と同等であり、他の高リスクB-ALL27.1/25.9%よりも良好だった。頻度が最も多く予後が悪いとされているCRLF2異常を有する例の割合が20%程度と少ない一方で予後が比較的良いとされるRAS変異割合が約30%程度と多かったことが欧米の報告と比較して良い結果に繋がったと考えられる。



日付 2021年9月30日
担当 小田(研修医)
タイトル Maintenance therapy for FLT3-ITD-mutated acute myeloid leukemia
PMID 33472354
著者 Andreas Burchert
文献 Haematologica
要旨 FLT3-ITD変異陽性のAMLに対する維持療法のレビュー。ミドスタウリンの維持療法は再発を減らさない可能性がある一方でソラフェニブの同種移植後の維持療法はマルチキナーゼ作用±GVL効果の増強で移植後の生存を改善させた(特に移植前MRD陰性例の再発を減らす)


日付 2021年9月16日
担当 林野
タイトル A frontline approach with peripherally inserted versus centrally inserted central venous catheters for remission indction chemotherapy phase for acute myeloid leukemia : a randomized comparison
PMID 30704933
著者 Marco Picardi
文献 Clin Lymphoma Meloma Leuk.
要旨 新規診断されたAML患者(年齢中央値53.8歳、喫煙歴3割、DM1割、肥満1割)における寛解導入療法においてdoubleのPICCはtripleのCVと比較してCRBSIや血栓症の頻度が少なく治療関連死亡も少ない


日付 2021年9月9日
担当 今井 利
タイトル A phase Ⅰ/Ⅱ multiceenter trial of HLA-haploidentical PBSCT with PTCy for aggressive adult t cell leukemia/lymphoma
PMID 34274491
著者 Takashi Tanaka
文献 Transplant cell Ther
要旨 moga使用歴やDSAのないアグレッシブATLL患者(年齢中央値52歳、急性型が7割、CR6割、PRが3割)の患者に対してFLU+MEL80+TBI2Gyによる前処置を用いたPTCYハプロ移植(TACは-1より開始しday60以降に漸減、CYは50mg/kgをday3,5に投与、MMFは2gをdayⅥからday60~100まで)は1年OS,NRM,再発率がそれぞれ83,11,28%と比較的良好だった。GradeⅢ-ⅣのaGVHDも11%と比較的低頻度でステロイド投与を要するCRSも認められなかったが出血性膀胱炎は約3割と高頻度に認められた。


日付 2021年9月2日
担当 町田 拓哉
タイトル Prognostic impact of posttransplant FDG PET/CT scan in multiple myeloma
PMID 34242392
著者 Marcella Kaddoura
文献 Blood Adv
要旨 自家移植を受けたMM患者(年齢中央値60歳、寛解導入療法は半数以上が二剤レジメン、高リスク染色体異常は1/4で陽性、維持療法実施例も3割弱)において自家移植後100日前後でPET-CTが陽性であった場合は病期や高リスク染色体異常や骨髄中のplasmaと関係なく再発とOSの短縮に関係していた(PET陽性では再発まで中央値1年、OS中央値47.2ヶ月に対してPET陰性では再発まで2年、OS中央値100ヶ月だった。CRの患者に限った場合でもPET陰性では再発まで中央値50.8ヶ月に対して陽性では24.6ヶ月だった)。PET-CT陽性の中でもびまん性よりもまだらに陽性の法が予後が悪かった。髄外腫瘤が陽性の場合はOSは中央値12.8ヶ月と極めて不良だった。



日付 2021年8月26日
担当 高村(研修医)
タイトル Ruxolitinib for Glucocorticoid-Refractory Chronic Graft-versus-Host Disease
PMID 34260836
著者 Robert Zeiser
文献 N Engl J Med
要旨 NJH基準でのステロイド抵抗性のcGVHD(約4割でCNI併用しているが、ステロイドとCNIに加えて2種類以上の免疫抑制剤を追加された患者は除く)に対してRuxolitinib10mgは既存治療(ECP、MMF、イブルチニブがそれぞれ3割、2割、2割弱)に対して2年後の奏効率が49.7% vs 25.6%と良好だった(ただし1年生存率はどちらも80%と同等でGRFSの記載はない)


日付 2021年8月19日
担当 藤澤 佑香
タイトル Zanubrutinib for the treatment of relapsed or refractory mantle cell lymphoma
PMID 34152395
著者 Constantine S Tam
文献 Blood Adv
要旨 再発治療抵抗性のマントル細胞リンパ腫患者(年齢中央値70歳、前治療歴1レジメン、進行期9割)に対するザヌブルチニブはORR84%、CR25%、2年OS64.4%だった。副作用としては下痢が約40%と最も多くGrade3以上の感染症は18.3%で認められた。


日付 2021年8月12日
担当 岡 聡司
タイトル Acalabrutinib versus ibrutinib in previously treated chronic lymphocytic leukemia: results of the first randomized phase Ⅲ trial
PMID 34310172
著者 John C Byrd
文献 JCO
要旨 治療歴のあるCLL患者(年齢中央値65歳、前治療中央値2レジメン、p53変異約4割)においてアカラブルチニブ200mg/dayはイブルチニブ240mg/dayと比較して奏効率やOS・PFSは同等である一方で副作用はイブルチニブでは不整脈・高血圧・筋痙攣などが多い一方でアカルブルチニブでは頭痛や咳が多い。感染症の有害事象はイブルチニブとアカラブルチニブで同等だった。


日付 2021年8月5日
担当 藤下 惠悟
タイトル Safety and immunogenicity of the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine in patients after allogeneic HCT or CD19-based CART therapy – a single-center prospective cohort study
PMID 34214738
著者 Ron Ram
文献 Transplant cell Ther
要旨 同種造血幹細胞移植後またはCART療法後の患者(年齢中央値65歳、約8割は同種造血幹細胞移植後で移植後中央値32ヶ月経過、cGVHDに対してPSL0.5mg/kg以上使用中や維持療法中の患者は除く)に対してコロナワクチンであるBNT162b2 mRNAの免疫原性の評価した前向き研究。約6割の患者が活動性のあるcGVHDを有し0.5~0.25mg/kg相当のPSLを内服していたがGVHD増悪は初回・2回目投与とも約5%で全例が2週間以内に軽快した血球減少は約10%で認められ血小板減少の頻度が高い。抗体陽性化は同種造血幹細胞移植後の患者で75%、CART療法後の患者で36%で認められ移植後長期経過・CD19細胞数高値が関連していた一方で年齢やGVHDに対する免疫抑制療法は抗体陽性化とは関係しなかった。細胞性免疫は同種造血幹細胞移植後の患者で19%、CART療法後の患者では50%に認められCD4/CD8比率と関連していた。


日付 2021年7月29日
担当 河内(研修医)
タイトル Secondary cytogenetic abnormalities in core-binding factor AML harboring inv(16) vs t(8;21)
PMID 34003250
著者 Se Young Han
文献 Blood Adv
要旨 CBF白血病における付加的染色体異常に関する研究。Inv(16)では8番トリソミーが付加的染色体異常として最も高頻度で多変量解析でOSの予後良好因子である一方でその他の付加的染色体異常はOSを悪化させた。t(8;21)ではdel(9q)や性染色体欠失の頻度が高くdel(9q)や高2倍体が多変量解析でOSに対する予後良好因子だった(FLT3-ITD変異も1/4の症例で認められた)。KIT変異は既報通りt(8;21)でのみ予後を悪化させた一方で染色体検査で認められるサブクローンや複雑核型の存在は予後を悪化させなかった。



日付 2021年7月15日
担当 今井 利
タイトル Impact of pretransplant doror-specific anti-HLA antibodies on cord blood transplantation on behalf of the Transplant Complications Working Group of Japan Society for Hematopoietic cell Transplantation
PMID 31591450
著者 Shigeo Fuji
文献 BMT
要旨 single CBTに対するDSA(HLA-A,B,C,DR以外は未評価)と生着不全の関係性を評価した研究、MFI1000未満の患者の生着率は75.7%に対してMFI>1000以上の患者の生着率は56%と有意に不良で特にHLA classⅠに対するDSAが陽性の場合は44.4%とさらに不良あった。一方でMFI500では生着率の層別化は出来なかった。また生着不全となった患者のうちMFI>1000以上のDSAを有する例は1割程度であり他の要因も関与している可能性。



日付 2021年7月8日
担当 町田 拓哉
タイトル Network meta-analysis of triazole, polyene, and echinocandin antifungal agents in invasive fungal infection prophylaxis in patients with hematological malignancies
PMID 33853560
著者 Huilan Zeng
文献 BMC cancer
要旨 造血器悪性腫瘍の患者に対する抗真菌薬予防薬のネットワークメタ解析でポサコナゾールが他の抗真菌薬と比較して死亡率を低下させた。


日付 2021年7月1日
担当 若槻(研修医)
タイトル Impact of prior JAK-inhibitor therapy with ruxolitinib on outcome after allogeneic hematopoietic stem cell transplantation for myelofibrosis: a study of the CMWP of EBMT
PMID 34023851
著者 Nicolaus Kroger
文献 Leukemia
要旨 EBMTに登録された同種移植を受けたMF患者PMFが7割、(HLA適合移植が約9割、PBが9割、RICが6~7割、年齢中央値58歳)においてRuxolitinib投与を受けた患者の中の約半数にあたるRuxolitinibが奏功した患者においてRuxolitinib非投与/不応患者と比較して2年EFSが68.9% vs 53.7/49.9%有意に改善し再発率も8.1% vs 19.1/15.7%と有意に低下した。2年OSも有意差はないものの70% vs 60.8/57.5%とやや改善する傾向を認めた。GVHDに関してはRuxolitinib投与を受けた患者において非血縁ドナーが69%と高かったせいかRuxolitinib非投与患者と比較してaGVHDは約3割と同等でcGVHDは約46%と有意に高かった(ATG使用の有無は不明)。CMV感染の頻度もやや増加。


日付 2021年6月24日
担当 中村(研修医)
タイトル Intermediate-dose anticoagulation, aspirin, and in-hospital mortality in COVID-19: A propensity score-matched analysis
PMID 33476420
著者 Matthew L Meizlish
文献 Am J Hematol
要旨 COVID-19の入院患者(ステロイドやレムデシビル導入前)に対して中等量の抗凝固薬(未分画ヘパリン7500U/day)またはアスピリンを処方することで予防的抗凝固療法やアスピリンを服用していない患者と比較して院内死亡率を減らす。


日付 2021年6月17日
担当 藤澤 佑香
タイトル Phase Ⅲ, randomized, placebo-controlled trial of CC-486 (oral azacitidine) in patients with lower-risk myelodysplastic syndrome
PMID 33764805
著者 Guillermo Garcia-Manero
文献 JCO
要旨 低リスクMDS(年齢中央値74歳、7割がRCMD、IPSSでは全例Int-1だがIPSS-RではInt以上が7割)に対する経口Aza300mgはプラセボと比較してRBC輸血離脱の頻度を11%→30%に改善させその効果は約1年持続したがGrade3以上の重篤な感染症を3割に認めたためOSは改善しなかった。


日付 2021年6月10日
担当 岡 聡司
タイトル Oral azacitidine maintenance therapy for acute myeloid leukemia in first remission
PMID 33369355
著者 Andrew H Wei
文献 N Engl J Med
要旨 寛解導入療法1コース(でCRとなったAML患者(de novoが9割、染色体中間リスクが85%、年齢中央値68歳、1回の地固め療法をしたのが4割で2回の地固めをしたのが3割)に対してCC-486(経口Aza)はプラセボと比較してOS中央値を14.8→24.7ヶ月に延長した(ただし重篤な感染症が2割に生じ長期生存例はCC-486・プラセボいずれも3割程度)。AML-MRCには一定の効果があるが反復染色体転座がある例での効果は乏しい。



日付 2021年6月3日
担当 梅村(研修医)
タイトル Dasatinib-Blinatumomab for Ph-positive acute lymphoblastic leukemia in adults
PMID 33085860
著者 Robin Foa
文献 N Engl J Med
要旨 Ph陽性ALL(年齢中央値54歳 MajorBCR-ABLが3割)に対してステロイド+DA140mg/day×85日の寛解導入療法の後にDA+blina28μg/dayによる地固め(最低2コース、最大5コース)による治療で約70%の患者が分子学的寛解に到達し18ヶ月時点でOS95%,DFS88%と非常に良好だった(DAでTregが減少することでBlinaの効果が増強する?)。T315I変異陽性例でも奏効率に差はなかった一方で、遺伝子パネルでIKZF1とCDKNやPAX5などその他の遺伝子変異を合併している症例でOSやDFSが不良であった。


日付 2021年5月27日
担当 坂井(研修医)
タイトル Pegcetacoplan versus Eculizumab in Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria
PMID 33730455
著者 Peter Hillmen
文献 N Engl J Med
要旨 C3抗体であるペグセタコプラン1080mg週2回皮下注はPNHに対してエクリズマブと比較してCD55欠損に伴うC3結合によるオプソニン化を介した血管外溶血を防ぐことで貧血やBil上昇が改善する。LDHは血管内溶血を反映するためにエクリズマブと同等であったがbreakthrough溶血は減少した。副作用としては注射部位反応と下痢があった。



日付 2021年5月20日
担当 藤下 惠悟
タイトル cytomegalovirus kinetics after hematopoietic cell transplantation reveal peak titers with differential impact on mortality, relapse and immune reconstitution
PMID 33439488
著者 Saskia leserer
文献 Am J Hematol
要旨 血液悪性疾患(約半数がAML)に対する10/10または9/10(DQB1含む)適合の血縁・非血縁ドナーからのPBSCT(非血縁ではATG併用)においてCMV-DNA>1000copy/ml(≒600IU/ml)が2回以上又はCMV-DNA>2000copy/ml(≒1200IU/ml)でGCVの先制治療を始める場合、CMV-DNAのピーク値が100000copy/ml(≒60000IU/ml)以上に上昇した場合はNRMが増加しOSが悪化するがCMV-DNAのピーク値が20000-100000copy/ml(≒12000~60000copyIU/ml)に留まる場合はCMV再活性化のない患者と比較して再発を有意に減少させOSも改善する傾向を認めた。また移植後30日以内にCMV再活性化をする場合もNRMが増加した(ただしレテルモビルやPTCYの移植は含まれていないため解釈には注意が必要)。


日付 2021年5月13日
担当 今井 利
タイトル Sutilimab in cold agglutinin disease
PMID 33826820
著者 Alexander Roth
文献 N Engl J Med
要旨 輸血歴のある寒冷凝集素症に対して、C1複合体に含まれるC1sセリンプロテアーゼを標的とした抗体製剤であるsutimlibmabを2週毎に6.5g(75kg以下)を26週間投与することで輸血からの離脱や平均2.6g/dlのHb上昇を認めた。肺炎球菌・髄膜炎菌ワクチンをあらかじめ接種していたことと、sutimlibmabはマクロファージの貪食に関わるC1qを阻害しないため侵襲性肺炎球菌感染症の合併症はなかった。


日付 2021年5月6日
担当 町田 拓哉
タイトル Dipeptidyl peptidase 4 inhibiyion for prophylaxis of acute graft-versus-host-disease
PMID 33406328
著者 Sherif S Farag
文献 N Engl J Med
要旨 年齢中央値46歳の血液悪性腫瘍患者(AMLが約半数)に対してCY+TBIまたはCY+ThiotepaによるMAC前処置としたHLA適合血縁/非血縁ドナーからのPBSCTに対してTAC0.02mg/kg(day-3より開始)+シロリムス4mg(day-3より開始)にCD26阻害薬であるシタグリプチン1.2g/day(day-1からday14まで)を追加することでGradeⅡ-Ⅳ/Ⅲ-ⅣのaGVHDをそれぞれ5/3%まで抑制し1年OSも94%と良好だった。低血糖の合併はなかったがpassenger lymphocyte sndromeによる溶血があった(MTXがないため?)。


日付 2021年4月22日
担当 藤澤 佑香
タイトル Thrombosis and thrombocytopenia after ChAdOx1 nCov-19 Vaccination
PMID 33835768
著者 Nina H Schults
文献 N Engl J Med
要旨 SaRS-CoV-2に対するウイルスベクターワクチンであるChAdOx1 nCoV-19(アストラゼネカ製ワクチン)を接種すると2~3万人に一人の確率でHITで認められるPF4-ヘパリン複合体IgGによる血栓症と血小板減少を接種後10日以内に生じることがある(元々いた同種抗原反応性B細胞に架橋してT細胞非依存的に産生される?)。


日付 2021年4月15日
担当 岡 聡司
タイトル a large meta-analysis establishes the role of MRD negativity in long-term survival outcomes in patients with multiple myeloma
PMID 33284948
著者 Nikil C Munshi
文献 Blood Adv
要旨 MMにおけるMRD評価のメタアナリシス。初発の移植適応・移植非適応・再発難治・高リスク染色体いずれでもMRD陰性化は生存を改善した。移植適応患者のMRD陰性vs陽性で5年OS/PFSは70.9/51.0% vs 50.5/24.0%、移植非適応患者で3年PFS76.3% vs 37.1%、再発治療抵抗性の患者で3年OS/PFSは86.4/71.8% vs 58.1/23.4%だった。MFC・NGS法いずれでも生存は改善する。


日付 2021年4月8日
担当 三道 康永
タイトル Allogeneic hematopoietic stem cell transplantation improved survival for adult core binding factor acute myelogeous leukemia patients with intermediate- and adverse- risk genetics in the 2017 European LeukemiaNet
PMID 33830030
著者 Tanzhen Wang
文献 Transplant cell Ther
要旨 inductionで1st CRとなったCBF白血病患者(年齢中央値30歳)でもKIT変異や付加的染色体異常などELNのリスク分類で中間~高リスクとなった患者では通常の地固め療法よりも同種移植で5年再発率が69%→9%まで減少し5年OSも49%→74%まで改善する。移植後のMRDはt(8;21)患者では再発のリスク因子となるがinv(16)では再発リスクとはならなかった。


日付 2021年4月1日
担当 水谷(研修医)
タイトル better leukeima-free survival with allogeneic than with autologous HCT in AML patients with isolated trisomy 8: a study from the ALWP of the EBMT
PMID 32887941
著者 Frederic Baron
文献 BMT
要旨 8番トリソミーのみを有するAML患者(年齢中央値50歳)に対してCR1での血縁者間またはHLA10/10適合非血縁者間同種移植(PBが8割、RICが半数、ATG併用が血縁で3割、非血縁が3/4)は自家移植と比較して3年LFSが55%/59% vs 39%と有意に良好で3年OSも63%/69% vs 50%と良好であった。



日付 2021年3月25日
担当 藤下 惠悟
タイトル Phase Ⅱ trial of costimulation blockade with abatacept for prevention of acute GVHD
PMID 33449816
著者 Benjamin Watkins
文献 JCO
要旨 非血縁者造血幹細胞移植(約半数が末梢血幹細胞移植)に対して通常のCNI+MTX(15-10-10-10mg/m^2)に対してCTLA4阻害薬であるアバタセプト10mg/kgをday-1,5,14,28に投与することでGradeⅢ/ⅣのaGVHDを8/8適合ドナーからの移植で14.8→6.8%に7/8適合ドナーからの移植で30.2→2.3%まで減少させることが出来、特に7/8適合ドナーからの移植では2年OSを45.3→76.9%に改善させることが出来る一方でcGVHDは減少せず再発も増加しない



日付 2021年3月18日
担当 二宮(研修医)
タイトル Posaconazole versus voriconazole for primary treatment of invasive aspergillosis: a phase 3, randomised, controlled, non-inferiirity trial
PMID 33549194
著者 Johan A Maertens
文献 Lancet
要旨 侵襲性アスペルギルス症に対するボリコナゾールとポサコナゾールの無作為化比較試験で42日時点の死亡率はポサコナゾール群は15%、ボリコナゾール群21%有意差はなかった。Provenまたはprobableの侵襲性アスペルギルス症ではいずれも19%と有意差はなかったがカプラン・マイヤーではポサコナゾール群の死亡率がやや高かった(用量を固定しているため?)


日付 2021年3月11日
担当 入吉 宏紀
タイトル Subcutaneous daratumumab plus standard treatment regimens in patients with multiple myeloma across lines of therapy (PLEIADES): an open-label PhaseⅡstudy
PMID 33216361
著者 Ajai Chari
文献 BJH
要旨 皮下注製剤のDARA(1800mg/15ml)とVRD,VMP,Rdとの併用療法は既報の静注製剤のDARAとVRD,VMP,Rdとの併用療法と同等の奏効率を示す。MRD陰性化率はやや低いが予後不良染色体異常が多いためとされている


日付 2021年3月4日
担当 今井 利
タイトル Burkitt lymphoma international prognostic index
PMID 33502927
著者 Adam J Olszewski
文献 JCO
要旨 バーキットリンパ腫患者(年齢中央値47歳、endemicなし、HIV関連が約2割)633名を元とした予後予測因子で年齢40歳以上、PS2以上、LDHが正常上限3倍以上、CNS浸潤陽性を各1点として低リスク(0点)、中間リスク(1点)、高リスク(2点以上)の3年PFS/OSはそれぞれ92/96%、72/76%、53/59%と層別化できた。治療内容や骨髄浸潤の有無は予後に影響しなかったがbulky病変に関しては評価していない


日付 2021年2月25日
担当 釣井(研修医)
タイトル Outcomes of patients with hematologic malignancies and COVID-19: a systematic review and meta-analysis of 3377 patients
PMID 33113551
著者 Abi Vijenthira
文献 Blood
要旨 新型コロナウイルスに感染した血液疾患患者3377名のメタアナリシス。死亡率は成人で34%(60歳以上で47%、60歳以下で25%)、小児で4%と年齢差あり


日付 2021年2月18日
担当 町田 拓哉
タイトル Double unrelated umbilical cord blood vs HLA-haploidentical bone marrow transplantation: the BMT CTN 1101 trial
PMID 33475736
著者 Ephraim J Fuchs
文献 Blood
要旨 MFI1000以上のDSAを有さない70歳以下(年齢中央値60歳)の急性白血病またはリンパ腫(ほとんどはCR)に対するFLU+CY+TBIによる強度減弱型前処置後にダブルCBT(有核細胞数1.5×10^7/kg以上、GVHD予防はCSA+MMF)とPTCYハプロ骨髄移植(CSA+MMF)の比較では2年PFSはそれぞれ35%/41%と有意差はなかったが、NRMは18%/11%とCBTで高くOSも46%/57%とCBTの方が低かった(GVHDは少ないので感染が多い?)



日付 2021年2月4日
担当 藤澤 佑香
タイトル Clinical characteristics and treatment outcomes of newly diagnosed multiple myeloma with chromosome 1q abnormalities
PMID 32750129
著者 Nadine Abdallah
文献 Blood Adv
要旨 新規診断の多発性骨髄腫で染色体1q異常がある例は高腫瘍量で進行期が多い。初回治療の奏効率は良いが1q異常はOSに対する独立した予後不良因子でその影響は他の高リスク染色体異常と同等だった(ただしその他の高リスク染色体異常を合併した際の相乗効果はなさそう)。OS中央値は1qなしvs1qありで8.8年vs5.3年、自家移植ありでも11.1年vs7.5年、高リスク染色体異常かつ1qありで3.7年、高リスク染色体異常かつ1qなしで4.5年



日付 2021年1月28日
担当 高橋(研修医)
タイトル Safety and efficancy of BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine
PMID 33301246
著者 Fernando P Polack
文献 N Engl J Med
要旨 SARS-CoV-2に対するmRNAワクチンであるBNT162b2の30μg3週間隔で2回投与は生理食塩水との比較で16歳以上の成人(年齢中央値52歳、8割は白人、3割がBMI30以上)における症候性COVID-19の発症を1回の投与で52%、2回の投与で95%減少させる。有害事象は局所の疼痛や発熱をそれぞれ6割/2割で認めるが多くは1~2日以内に改善する


日付 2021年1月21日
担当 岡 聡司
タイトル Four versus six cycle of CHOP chemotherapy in combination with six applications of rituximab in patients with aggressive B-cell lymphoma with favourable prognosis (FLYER): a randomised, phase3, non-inferiority trial
PMID 31868632
著者 Viola Poeschel
文献 Lancet
要旨 60歳以下かつPS1以下の限局期かつLDH正常でバルキー病変のないアグレッシブB細胞性リンパ腫(DLBCLが85%程度)に対しては4コースのR-CHOP療法+R単剤コース(予防的ITなし、RTは精巣原発例のみ施行)は3年PFS/OS96/99%、推定5年PFS/OS94/97%と6コースのR-CHOP療法と同等の効果を認め有害事象は少なかった。一方で治療終了1年以降も経時的な再発の増加を認めており低悪性度リンパ腫に近い病態が疑われる


日付 2021年1月14日
担当 三道 康永
タイトル predictive factors of early progression after CAR T-cell therapy in relapsed/refractory diffuse large B-cell lymphoma
PMID 33180899
著者 Laetitia Vercellino
文献 Blood Adv
要旨 再発治療抵抗性のB細胞性リンパ腫(年齢中央値60.7歳、65才以上が1/3、DLBCLが8割、自家移植後が1/3)に対する市販後のCAR-T療法(Tisa-cel67名、Axi-cel49名、治療決定から輸注まで48日)は1年PFS/OS47.2/67.0% だった。1年以内の早期再燃のリスク因子として治療決定時の高腫瘍量(TMTV>80ml)、2個以上の節外病変が挙げられ、両方ある場合はPFSは10%未満、両方なければ60%程度